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高性能結晶創出のための分子動力学法による結晶成長の支配因子の特定

研究課題

研究課題/領域番号 21K14403
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分26020:無機材料および物性関連
研究機関信州大学

研究代表者

椎葉 寛将  信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 特任助教 (10739543)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2021年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワード結晶成長 / 溶融塩 / 分子動力学法 / 実験計画法 / 力場パラメータ / 相界面
研究開始時の研究の概要

無機固体材料は,材料物性向上のために特定の結晶面を露出させるなど,相界面構造を設計・形成・制御する技術が求められている。しかし,これらのほとんどが研究者の経験に基づいた試行錯誤の繰り返しによって所望の結晶形態を獲得してきた。
本研究は,液相法の一種であるフラックス法において,界面構造や反応が複雑な多元素系材料の溶液中の結晶成長における支配因子を明らかにすることが目的である。具体的には,固液界面モデルを作成し,界面エネルギーを出発原料の物性および結晶育成条件で表現可能な予測式を構築し,結晶成長の支配因子を明らかにする。

研究実績の概要

工業的に多く利用されている多結晶セラミックスの材料物性は,結晶の接合面と密接な関係があることから,相界面構造を設計・形成・制御する技術が求められている。しかし,実験的には経験に基づいて粒子形状が制御されており,体系的な知見は得られていない。本研究では,液相法の一種であるフラックス法において,界面構造や反応が複雑な多元素系材料の溶液中の結晶成長における支配因子を明らかにすることを目的とした。本研究では,フラックスとして用いられる塩化物溶融塩について,実験計画法を用いて様々な力場パラメータで分子動力学(MD)計算を実施し,効率的に力場パラメータを決定した。得られた力場パラメータを用いてイオン伝導度,粘度,熱伝導率を算出した。また,混合溶融塩の融点を算出することで混合溶融塩に対する力場パラメータの適用性を検証した。その結果,今回得られた力場パラメータで正確なイオン伝導度,熱伝導率,粘度が得られることがわかった。
溶融塩は複数混合することで融点が降下することが知られている。そこで,LiCl-KCl混合溶融塩の混合比に対する融点変化を算出することで混合溶融塩に対する力場パラメータの適用性を検証した。実験と一致して溶融塩の混合による融点降下が観察された。
本アプローチ法では,NaClの力場パラメータ決定の際,7種類のパラメータを3水準で総当たりによって実施すると2187通りの計算が必要であるが,実験計画法を用いることで171通りの計算に省力化されており,従来法の8%の計算時間に短縮できた。このように幅広い無機結晶材料の幅広い温度域に有効な力場パラメータを効率的に決定することができれば,高温における結晶成長過程を理解することに非常に有用であることが期待できる。

報告書

(1件)
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 分子動力学法を用いた塩化物系フラックス溶融塩の構造および物性解析2021

    • 著者名/発表者名
      椎葉寛将・古山通久・手嶋勝弥
    • 学会等名
      第34回日本セラミックス協会秋季シンポジウム
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 分子動力学法による塩化物系フラックス溶融塩の高温物性解析2021

    • 著者名/発表者名
      椎葉寛将・手嶋勝弥
    • 学会等名
      第15回日本フラックス成長研究会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2022-12-28  

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