研究課題/領域番号 |
21K14416
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
後藤 晃哉 山形大学, 有機エレクトロニクスイノベーションセンター, プロジェクト教員(助教) (10570864)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 導電性高分子 / 導電性熱硬化樹脂 / 膨潤 / CFRP / 熱硬化樹脂 / 炭素繊維強化プラスチック |
研究開始時の研究の概要 |
ポリアニリン/有機ドーパント(以下、導電性ポリアニリン)と熱硬化樹脂との組み合わせ、組成比が膨潤挙動に及ぼす影響を調査するとともに、導電性ポリアニリン/フェノール樹脂複合微粒子化によって膨潤挙動を温度変化で制御する方法を確立する。最適化された導電性ポリアニリン/フェノール樹脂複合微粒子を熱硬化樹脂と混合することにより、無溶媒系で、室温で炭素繊維間に浸み込ませることができる低粘度な液体であり硬化せず、加熱で初めて硬化し、高導電性と高強度を両立できるCFRPのマトリックス樹脂を作製する。
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研究実績の概要 |
加熱混合やロールミル処理、ビーズミル処理を組み合わせた簡便な手法によって、導電性高分子ポリアニリン(PANI)/ドデシルベンゼンスルホン酸/フェノール樹脂からなる複合微粒子を作製した。スチレン誘導体中に添加したPANI複合微粒子は室温では形状を維持し続けるが、フェノール樹脂の軟化点以上で加熱することでPANI複合微粒子が膨潤するようになり粒子径が拡大した(加熱前4.3μm→加熱後6.3μm)。また、120℃でのカチオン重合開始剤兼ドーパント剤としてパラトルエンスルホン酸を用いた、PANI複合微粒子/PTSA/スチレン誘導体(20:7:73重量比)ペーストにおいて、軟化点80℃のフェノール樹脂を用いたものは80℃1時間の加熱によって微粒子の膨潤に伴い粘度が上昇した(加熱前3Pa.S→加熱後188Pa.S)。一方、比較として軟化点120℃のフェノール樹脂を用いたものでは顕著な粘度上昇は見られなかった(加熱前3.3Pa.S→加熱後5.6Pa.S)。これら2種類のサンプルを120℃1時間で加熱硬化させて導電性を測定すると、PANI複合微粒子が膨潤した硬化物の方が1桁高い導電性を示した(2.1×10-2S/cm)。以上の結果から、PANI複合微粒子/スチレン誘導体は、無溶媒でありながら室温では膨潤抑制によって比較的低粘度で安定して保存でき、段階的な加熱により導電性高分子/熱硬化樹脂ダブルネットワーク構築が誘起されて高導電性を発現できることを明らかにした。さらに、PANI複合微粒子/スチレン誘導体を用いた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を試作したところ、従来エポキシ樹脂よりも高い導電性を有する良好なCFRPが作製できた。
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