研究課題/領域番号 |
21K14437
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 三条市立大学 (2022) 金沢大学 (2021) |
研究代表者 |
江面 篤志 三条市立大学, 工学部, 准教授 (90545360)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 3D積層技術 / レーザ / ゲル / 立体造形 / ゲル式金属積層造形 / 硬さ |
研究開始時の研究の概要 |
従来の金属積層造形技術により製作した金属積層体は内部の微小欠陥や表面粗さの増大により,構造部材として機械的特性を十分に満たせないことが課題である.本研究では,金属イオンを含有したゲルと金属粉末を混合し,レーザ照射により溶融・凝固させることで,金属イオンと金属粉末の合金積層体を形成可能なゲル式金属積層造形技術の確立を目指す.具体的には,アルミニウムイオンを含むゲルを作製し,ステンレス鋼粉末と混合・焼結させることにより,機械的特性に優れたFe-Al合金積層体の作製を試みる.
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研究成果の概要 |
本研究では,硝酸アルミニウム水溶液とアンモニア水を混合して生成したゲルとステンレス鋼粉末の混合体を薄く堆積させながらレーザ照射を行うことで,セラミック積層体を形成させることを目的に基礎実験を実施した.アルミニウム含有ゲルと金属粉末の混合比率を変化させてレーザ照射実験を実施した.その結果,アルミニウム含有ゲルの配合率の上昇とともに造形体中に含まれるアルミニウム成分の割合は増加することが明らかとなった.アルミニウム含有ゲルとステンレス鋼粉末の混合率を1:40とした混合ゲルを用いて10層分の積層を行うことで,高い硬度を有する積層体を形成可能であることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の金属積層技術では,粉末由来の化学成分を有する積層体のみが製作可能であったが,ゲル状にした溶液を粉末に混合させることで,多種多様な化学成分を配合できる可能性が示せたことは学術的にも社会的にも大きな意義があると考える.人口減少下にある我が国の産業界の発展のためには,デジタル化・生産性の向上は喫緊の課題であり,その中で金属積層を始めとした3Dプリンティング技術は中核を担っていく分野である.本研究の成果により,金属積層によって製作される部材の機械的強度や化学的安定性などの向上が期待でき,今後の3Dプリント技術の発展に寄与するものと考えられる.
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