研究課題/領域番号 |
21K14452
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 一般財団法人電力中央研究所 |
研究代表者 |
櫻木 潔 一般財団法人電力中央研究所, エネルギートランスフォーメーション研究本部, 主任研究員 (10638018)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 微細藻類 / アンモニア / 気液相転移 / 抽出 / 脱水 / バイオ燃料 / 脂肪酸 / 気液相変化 / 藻類 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、沸点が常温よりも低く、液化状態では水や有機物を溶解するアンモニアを溶剤とする、乾燥工程を必要としない新たな脱水・抽出方法を開拓する。具体的には、液化アンモニアによる脱水抽出装置の試作および試験を通じて、湿った状態の微細藻類から、液化アンモニアによって水分を除去するとともに、並行して得られる抽出物の性状を明らかにすることで、液化アンモニアに特有の脱水・抽出挙動を明らかにする。
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研究成果の概要 |
アンモニアの気液相転移を用いて、湿潤未破砕の微細藻類試料から直接脂質を抽出する技術を開発した。アンモニアと微細藻類試料の重量比が45:1のとき、試料から48.5 wt.%(乾燥重量基準)が抽出物として得られ、99 wt.%以上が脱水された。抽出物には炭素数12から20の脂肪酸が含まれており、乾燥や細胞破砕を用いる既存法と同程度の収率でバイオディーゼルを合成することに成功した。また抽出物には、脂肪酸以外の成分も多く含まれており、燃料用途に限らない微細藻類成分の抽出技術としても有望であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微細藻類からのバイオ燃料生産工程では、乾燥や細胞破砕のエネルギー消費量が大きい。燃料生産工程のエネルギー消費量を抑制するため、湿潤未破砕試料から、脂質を抽出する技術が求められている。本研究では、液化アンモニアによる脂質抽出により、湿潤未破砕試料から既存法と同程度の収率でバイオディーゼルを合成可能な技術を確立した。また液化アンモニア抽出物には脂肪酸以外の成分も多く含まれることを見出し、同技術がバイオ燃料生産に限らない、微細藻類成分の利用拡大に有効な手法であることを示した。
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