研究課題/領域番号 |
21K14455
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小川 敬也 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (90748550)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | プロトン伝導 / 電解質膜 |
研究開始時の研究の概要 |
酸高密度環境で起こる新規H+伝導機構Packed-acid mechanismを利用してH+伝導性の湿度依存性が非常に低いZrP細孔フィリング膜を開発する。Packed-acid mechanismが頻発する酸・塩基の組み合わせ・濃度を量子化学計算・実験で互いにフィードバックをかけながら探索する。そして、最適な酸・塩基を修飾したZrPポリマーを合成する。そしてZrPポリマーを多孔質基材に充填することで、基材の機械的強度で水による膨潤を抑えて高密度構造を維持した、ZrP細孔フィリング膜を開発する。ZrP細孔フィリング膜のH+伝導性・湿度依存性を調べ、低湿度でも高いH+伝導性を示すか検証する。
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研究成果の概要 |
多孔質基材に無機粒子であるAcac-Zrが50wt%程度で充填できることが判明した。さらに、Acac-Zrをリン酸や、ホスホン酸であるHydroxyethylidinediphosphoric acidやaminotris(methylenephosphonic acidと反応させたZrPi, ZrHEDP, ZrATMPに変換したあとも、50wt%の充填率を保つことが分かった。そしていずれも80 ℃ 95%RHの条件で1 mS/cmのオーダーでプロトン伝導性を示し、ZrHEDPに変換した膜は6.3 mS/cmを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本膜は湿度依存性の低いプロトン伝導性膜を開発をする上で重要な技術の確立につながった。そして後からホスホン酸とAcac-Zrを反応させて変換するために、ホスホン酸に機能性分子を修飾し、プロトン伝導膜に限らず、任意の機能性分子を高密度に持ったフレキシブルな薄膜に成功したと言える。上述の層分離構造も、孤立した無機粒子が減る、すなわち無機粒子の特性を十分に発揮する上で有用であると言える。
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