研究課題/領域番号 |
21K14456
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
福田 貴史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (50734969)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 構造体触媒 / 3D積層造形 / 輸送現象 / 粉末積層造形法 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
固体触媒反応の高効率化に向けた3D造形構造体触媒に関する研究を行う。具体的には、3D造形構造体の解析的な設計法の構築と新規構造体の提案に取り組む。構造の自由度が増すことで従来製作できなかった複雑構造が可能になるが故に、構造の最適化に膨大な時間を要することが予想される。そこで、構造体触媒の設計法に機械学習を応用し、反応ごとに最適な構造体触媒を迅速に提案・開発できる設計システムの構築にチャレンジする。研究期間当初は気相反応系を対象とし順次、液相反応系、気液二相反応系へと対象を広げていく。
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研究成果の概要 |
本研究では、3D積層造形技術を用いて従来のハニカム構造を上回る新しい触媒構造体の開発を目指した。2021年度は、数値流体力学(CFD)シミュレーションと反応試験により有望な格子構造を特定し、高い反応性能を確認した。2022年度は、金属担持の不均一性を改善するため、触媒調製方法を改良し、液相反応のモデル反応装置を構築した。2023年度は、脱気操作を加えた触媒調製方法を導入し、反応性能の均一化を図ったが、液相反応および気液二相反応では依然として反応性能が低いことが示唆された。本研究は、気相反応における新しい触媒構造体の有効性を示し、液相および気液二相反応の課題を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、3Dプリント技術を活用することで、従来法では製作不可能であった複雑形状の触媒構造を作製し、従来的な構造体の一つであるハニカム構造を上回る性能を実現した。化学品の製造、排気ガス浄化、ガスセンサなど多様なプロセスにおいて重要な役割を果たす固体触媒の高効率化につながり、触媒金属用レアメタルの使用量の削減につながる。 液相反応系へ適用するためには、より微細な孔構造を可能とする3D造形技術が重要であることが示唆された。本研究で明らかになった課題を解決することで、より広範な持続可能な化学プロセスの実現と産業競争力強化への貢献が期待される。
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