研究課題/領域番号 |
21K14463
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
林 峻 独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, 研究員 (80869446)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 触媒 / クラスター / ナノ材料 / 自動車触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
自動車触媒の活性成分である貴金属ナノ粒子の分散性や耐久性の向上は、その高寿命化や貴金属使用量の低減のために重要である。あらかじめ貴金属成分を酸化物クラスターと複合クラスター化することで、酸化物クラスターが貴金属クラスターと担体を繋ぐ「アンカー」として機能し、分散性や耐久性の向上に寄与すると考えた。複合クラスターの設計と新規合成法の開発、触媒性能の実験的・理論的評価を通じて、高耐久な触媒を開発するとともに、複合クラスターの構造因子が耐久性に与える効果を明らかにする。
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研究成果の概要 |
自動車排ガス浄化触媒は、自動車の排ガスに含まれる有害成分を無害化する材料で、活性成分として大量の貴金属元素が使用されている。その課題は、高温のエンジン排ガスに長時間晒されることで劣化し、性能が低下する点である。本研究では、貴金属元素をはじめとする複数の活性成分をあらかじめ複合クラスター化するという触媒調製法を提案し、一般的な調製法と比較して触媒の耐久性が劇的に向上することを見いだした。また、反応機構を解析することで、高耐久化の起源を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電気自動車の普及が進むものの、新興国を中心とした自動車需要の増加や排ガス規制の強化により、自動車排ガス浄化触媒の耐久性向上は引き続き重要な課題である。自動車排ガス浄化触媒の開発は一般に構成元素の試行錯誤的な検討によって行われており、触媒調製法の工夫はほとんど注目されていなかった。構成元素を最適化し本手法によって触媒を調製することで、さらなる高耐久化が期待される。また、本手法は自動車排ガス浄化触媒に限らず、他の触媒の高機能化に応用可能である。
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