研究課題/領域番号 |
21K14464
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
石川 理史 神奈川大学, 工学部, 助教 (60813350)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 結晶性複合酸化物 / 酸化触媒 / 活性酸素種 / 多元化 / 触媒活性構造 / 結晶性Mo3VOx複合酸化物 / 結晶構造 / 酸化触媒作用 |
研究開始時の研究の概要 |
結晶性Mo3VOx(C-MoVO)は低級アルカンや不飽和アルデヒド選択酸化反応に極めて高い触媒活性を示す。C-MoVOは構造を保ったまま異種金属元素の導入が可能であり、これにより触媒活性を制御できる。本研究ではC-MoVO上で生じる酸化活性種を明確化し、固体触媒上における酸化作用を分子レベルで明らかにする。また、多元系C-MoVOの結晶構造を保ったまま構造位置選択的金属元素導入や複数金属元素導入を通して、低級アルカン選択酸化反応における触媒作用の高度制御を目指す。
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研究成果の概要 |
低級アルカンおよび不飽和アルデヒド選択酸化反応に極めて高い酸化触媒活性を示す結晶性Mo3VOx複合酸化物(MoVO)の酸化触媒能を解明した。また、この触媒の結晶構造を保ちつつ多元化することに成功し、これによりアクロレイン選択酸化反応における触媒性能の向上を実現した。この反応の工業実触媒との物性、触媒活性比較を通して、本研究で合成した多元系MoVWCuO複合酸化物が、工業実触媒の真の触媒活性構造と結論できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では低級アルカンや不飽和アルデヒド選択酸化反応に極めて高い酸化触媒活性を示す結晶性Mo3VOx複合酸化物(MoVO)の酸化触媒機能を調べた。高度に組織化された局所構造中で親電子性の活性酸素種が生じ、これが酸化触媒活性種として機能することを明らかにした。高活性酸化触媒の酸化触媒機能を分子レベルで解明したことの学術的意義は極めて高く、今後の酸化触媒設計に広く波及する成果が得られたと確信している。この触媒は化学工業で使用される触媒のモデルとしても用いられる。この触媒の酸化触媒機能が明らかとなったことで、工業触媒合成の設計指針が得られた。社会的に意義深い成果が得られた。
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