研究課題/領域番号 |
21K14476
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増田 晋也 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (80885468)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 金クラスター担持触媒 / 配位子保護金クラスター / 酸化反応 / 原子精度調製 / 静電相互作用 / 固体触媒 / 金クラスター触媒 / 層状複水酸化物 / インターカレーション / LDH |
研究開始時の研究の概要 |
配位子保護金クラスターは構成原子数・組成を精密に制御して合成が可能であり、金担持触媒の前駆体として有望である。一方で、裸の金クラスターの不安定性から配位子の除去処理によって容易に凝集が進行する。そこで本研究では、層状腹水酸化物による被覆構造を作製することで配位子除去処理中の安定化を狙い、原子精度の精密性を保ったまま配位子を除去した固体触媒の合成とクリーンな触媒反応系への応用を行う。
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研究成果の概要 |
原子精度で原子数が定義された配位子保護金クラスターを前駆体として、層状化合物である層状複水酸化物への金クラスターの導入を試みたところ、高濃度で金クラスターが導入された構造体の合成に成功した。適切な条件で熱処理を行うことで、サイズを保持したまま一部の配位子のみ脱離した金クラスターが形成し、この金クラスターが高温触媒反応で高い耐久性を示すことを見出した。また、前駆体クラスターのサイズを変化させることでクラスター領域におけるサイズ効果を明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金ナノ粒子の触媒性能はそのサイズに大きく依存するとされており、クラスター領域では原子精度でのサイズ制御による特性解明が求められる。一方で、金クラスターは触媒反応下で不安定であり、既存の触媒ではその特性解明が未だ十分に行えていない。本成果で得られた触媒は比較的高温での触媒反応下においても安定に作用するため、今まで探索されていない反応での特性解明にも適用することが可能であり、金クラスターのサイズ特異的性質を調査するのに適した触媒である。
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