研究課題/領域番号 |
21K14490
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉井 丈晴 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (70882489)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 柔軟グラフェン多孔体 / 応力応答性 / 固体触媒 / 単原子金属触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
固体触媒開発において,近接した活性点間の距離の制御は重要な要素であるが,金属有機構造体(MOF)などの材料を用いたとしても,外部刺激により活性点間距離を連続的・可逆的に変化させることは困難であった.近年開発された柔軟なグラフェン多孔体は,機械的応力により細孔径を制御できるという特長を持つ.本研究では,柔軟なグラフェン多孔体の触媒材料としての利用可能性に着目し,応力により活性点間距離を能動的に制御可能な新規触媒反応システムを構築する.これにより,反応生成物選択性のオンデマンド制御や活性点間架橋構造による分子活性化といった,新規な触媒機能を開発することを研究目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では,応力により活性点間距離を能動的に制御可能な触媒反応システムを構築することを目指し,柔軟なグラフェン多孔体を用いた触媒材料合成を行った.グラフェンネットワークで構成された3次元規則性炭素構造体(Ordered carbonaceous framework, OCF) について材料設計・合成と特性評価を行い,単層のグラフェンで構成されていることに由来して柔軟性を有することを見出した.さらに,OCF材料系を触媒応用するために種々のシングルサイト金属種の導入を試み,単原子Ni, Co, Cuを含有するOCFが合成された上,Co, Cuの二元金属含有OCFの調製にも成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
応力により活性点間距離を能動的に制御可能な触媒反応システムを構築することを指向し,柔軟なグラフェン多孔体を用いた触媒材料の新規合成を行った.本研究で合成された材料は単原子金属(Ni, Co, Cu)を含有する上,グラフェンネットワークに起因した柔軟性を示すというユニークな特徴を有する.今後,柔軟性を有効活用した幅広い触媒応用が期待される.
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