研究課題/領域番号 |
21K14498
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 埼玉大学 (2022) 東京都立大学 (2021) |
研究代表者 |
LIM HONGEN 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (20794861)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 化学気相成長法(CVD) / 原子細線 / 原子層物質 / 遷移金属カルコゲナイド / 1次元 / 化学気相成長法 |
研究開始時の研究の概要 |
均一な構造を持つ1次元物質の集合体の実現は、ナノ物質科学における重要な課題の一つであった。本研究では、遷移金属カルコゲナイド(TMC)細線の集合体の構造制御合成とその成長機構の解明に取り組む。特に、成長の元となる核や成長機構への理解は未だ不十分であり、得られる集合体のサイズの均一性や制御性の向上が精密な物性研究に向けた課題となっている。そこで、成長核の構造によって、集合体の長さや幅・厚み、そして電子輸送特性がどのように変化するか解明する。成長機構の理解を通じて、ファンデルワールス集合体の集積化に向けた位置制御、そして電子デバイス応用に向けた基盤技術を構築する。
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研究成果の概要 |
1次元ファンデルワールスナノ材料の物性研究やデバイス応用を進めるために、その物質特性に影響を与える集合体の構造を制御しなければならない。本研究では、極めて細い(直径3原子程度の)遷移金属カルコゲナイド原子細線に着目し、化学気相成長法による集合体の合成に取り組んだ。主要な成果として、(1)長尺かつリボン形状のWTe集合体の合成と(2)カルコゲン化によって、原子細線から層状構造を持つ遷移金属ダイカルコゲナイドのナノリボンを作製することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
均一な構造を持つナノ物質の集合体の作製は、材料科学の発展において重要なテーマの一つである。ナノチューブなどの1次元物質では構造の不均一性が大きな課題となっている。一方、遷移金属カルコゲナイド原子細線は、均一な結晶構造を持ち、多様な凝集状態を形成することができる。さらに原子細線の集合体の制御と遷移金属ダイカルコゲナイドへの構造変換技術により、新しいナノ構造の合成や新奇物理現象の探求、そして次世代エレクトロニクスの応用が期待できる。
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