研究課題/領域番号 |
21K14509
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本間 浩章 東京大学, 生産技術研究所, 特任助教 (70833747)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 振動発電 / MEMS / 周波数追従 / エレクトレット / PLL / IoT / 共振周波数制御 / 周波数トラッキング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、外部振動の周波数変動に連動しMEMS振動発電素子の共振周波数をシフトさせるオートコントロールシステムの実現に挑戦する。特に、外部インピーダンス変化による発電素子の共振シフト効果を応用し、外部振動と共振周波数を比較する位相比較器により後段インピーダンスを自動で切り替える、発電出力の自動調整回路を実証する。本研究の実現は、共振型振動発電素子の出力性能を維持したまま外部周波数への過敏さを緩和するため、実環境での安定利用が可能になり、振動発電の研究と産業化における「死の谷」を飛び越すことができる。
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研究成果の概要 |
本研究では、外部振動の周波数変化に連動したMEMS振動発電素子の自動共振調整システムを提案し実証した。インピーダンスにより共振周波数が変化する共振センサ一体型振動発電素子を開発し、共振センサからの位相信号と外部振動を位相比較器により比較することで、発電素子後段のインピーダンスを自動で調整するPLL(Phase Locked Loop)システムを実現した。これにより、100.7 Hzから102.0 Hzの帯域で2つの信号の位相差が90°にロックされ外部振動が変化しても発電電力が維持でき、自動共振調整システムの有効性を実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の振動発電素子の多くは、微弱な環境振動を増幅するため共振機構を利用し発電するため、外部振動が変動すると発電電力が大幅に減少する問題がある。本研究で実証した自動共振システムは、周波数変動に対して発電素子の共振周波数を自動で追従できる。このため、提案システムを振動発電に導入することで、回転機など負荷状態によって数Hzの周波数変動がある環境振動源においても、常時最大発電電力を維持可能にした。
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