研究課題/領域番号 |
21K14514
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 三菱電機株式会社開発本部 |
研究代表者 |
執行 航希 三菱電機株式会社開発本部, 開発本部, 担当 (00827975)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ライトフィールド / 高解像度化 / 超解像 / ライトフィールド顕微鏡 / 三次元観察 / 神経計測 |
研究開始時の研究の概要 |
三次元ダイナミクスを観察するためには、高い時間分解能と空間分解能を有する観察技術が必要である。ライトフィールド顕微鏡(LFM)は、共焦点顕微鏡のような空間スキャンをせずに、カメラの撮影速度で三次元像を取得可能なため、有望な方法である。しかしもう一方の空間分解能に関して、LFMは共焦点顕微鏡に10~40倍劣る問題があった。 申請者は事前実験において、LFMの空間分解能を10倍以上向上したLFMを開発したため、本研究では動的試料を用い、開発したLFMのモーションブラーなどの実サンプルにおける分解能を定量化することにより、LFMの高い時間分解能と、改善した空間分解能が両立されているかを検証する。
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研究実績の概要 |
従来ライトフィールド技術は二重の意味において分解能の低下が生じていた。まず一つ目はレンズアレイを介してImage sensorに投影される像の倍率低下に起因した画素サイズが物界中で増大してしまうこと、小さな開口のレンズを通すことによって開口制限を受けることで低下する分解能。前者はナイキストリミットによる制限となり、後者は回折による制限となる。基本的に回折による制限を超えることは難しい。今回の研究では前者のナイキストリミットによる制限を緩和する方法を二つ提案した。一つは画素ずらしと呼ばれる像界側で画素を分割するようにずらし、最後にずらした後の像を合成することにより、実効的に画素サイズを小さくする方法。もう一点は、従来のライトフィールドアルゴリズムはレンズアレイ1つにつき1ピクセルという制限を持ったアルゴリズムであったが、同一光線を一つにまとめるアルゴリズムを提案することにより、利用可能な画素を劇的に向上することで改善を図った。これにより、従来に対して最大で8~9倍程度の解像度向上が実現したことにより、ナイキストリミットによる分解能制限を緩和した。計画としては画素ずらしによる分解能向上を目指していたものの、画素ずらしによる分解能向上では1枚の画像を生成するために複数枚の画像を利用するため、空間分解能に対して時間分解能の制約を別途設けることとなってしまうため、ライトフィールドの高速能を犠牲にせずに解像度を向上する技術を構築した。
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