研究課題/領域番号 |
21K14516
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 京都大学 (2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2021) |
研究代表者 |
金子 泰洸ポール 京都大学, 医生物学研究所, 助教 (80873504)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 時系列RNA-seq / ナノ局所電気穿孔 / カラーコード / 細胞間相互作用 / 細胞画像と遺伝子発現の統合解析 / 1細胞解析 / ナノポア / 次世代シーケンサー / マイクロ流体デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
細胞間相互作用は,発生における細胞の分化・運命決定,免疫など,多細胞生物の個体維持において重要な役割を担っている.細胞間相互作用は遺伝子発現に影響して細胞機能・運命を転換させるが,その詳細な分子機序については十分に理解されていない.なぜなら,現在の1細胞解析技術では遺伝子発現のスナップショットしか得られず,細胞間相互作用と遺伝子発現の対応関係を調べることができないからである.そこで本研究では,細胞を生かしたままその場でmRNAを抽出し、次世代シーケンス解析できる「in situ 1細胞タイムラプスRNA-seq法」を新規に開発し,細胞間相互作用に伴う遺伝子発現の時系列変化の計測を可能にする.
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研究成果の概要 |
細胞間相互作用は、遺伝子発現に動的に作用して細胞の機能や運命を転換させる重要な因子であるが、既存の1細胞遺伝子解析技術(scRNA-seq)ではある時刻における遺伝子発現のスナップショットしか得られないため、細胞間相互作用が細胞機能・運命を決定する分子カスケードについては十分に理解されていない。そこで本研究では、細胞を生かしたままその場でmRNAを抽出し、次世代シーケンス解析できる「in situ 1細胞タイムラプスRNA-seq法」の開発を行なった。要素技術として、ナノ局所電気穿孔法による非殺傷的なmRNA抽出技術と、細胞画像と遺伝子発現の統合解析が可能なカラーコードの技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、静的な遺伝子発現の情報しか得られない既存の1細胞遺伝子解析技術の限界を打破するものであり、これまで得ることが出来なかった遺伝子発現の実時間変動の計測を可能にする点で学術的意義が大きい。本研究で開発するin situ 1細胞タイムラプスRNA-seq法は、例えばがん細胞が免疫細胞から逃れる能力を獲得する過程など、がん細胞の免疫逃避能の分子機序の理解にも役立つと考えられ、その社会的意義も極めて大きい。
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