研究課題/領域番号 |
21K14557
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2022) 沖縄工業高等専門学校 (2021) |
研究代表者 |
相川 洋平 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (80804616)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 光信号処理 / 光集積回路 / シリコンフォトニクス / 光デバイス / ディジタル・アナログ変換 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではメモリを必要としない光パケットスイッチを提案する.その上で,提案するスイッチにおいて核となる「光処理による尤度推定技術」に着目し,当該機能を導波路デバイスとして集積化することを試みる.さらに,作製した集積デバイスを用いてその動作実証に取り組む.これにより,既存の電気によるスイッチングを光処理にて代替することが可能となる.なお,光を電気的に扱えることから両者の信号変換に伴う電力が不要となる.当該技術が光通信網における電力を劇的に改善するものと期待している.
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研究成果の概要 |
本研究では,メモリを必要としないパケットスイッチの実現を目指して,多値変調光信号に対するラベル識別の検討を行った.具体的には,QPSK信号からなる符号列を対象として,その符号系列に紐づいた光強度を生成する技術を提案するとともに,当該技術の集積デバイス化に取り組んだ.実際にシリコン細線導波路を用いてデバイスを試作し,QPSK信号からなる4-bitラベルに対する識別動作を実証した.また,変調方式の異なる光信号に対しても同様のデバイスでラベル識別が実現できることを明らかにした.これにより,光パケットスイッチにおける要素技術の確立に貢献することができたと考えている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光通信では古くから光と電子の役割を「伝送」と「処理」とで使い分けてきた.本研究は光処理にてラベル識別を実現させるものであり,これによって電子処理を介在させることなく光のままでラベル識別を実現することが可能となる.すなわち,従来は「伝送」のみ担っていた光を「処理」の領域へ拡張するものだといえる.両者が融合することで光‐電子間の信号変換が払しょくされる.本研究がパケットスイッチの要素技術となることで,通信網における電力が劇的に改善されるものと期待できる.
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