研究課題/領域番号 |
21K14607
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
森迫 祥吾 筑波大学, 数理物質系, 助教 (70874840)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | カルベン / シリレン / ゲルミレン / 低配位化学種 / 芳香族化合物 / 小分子活性化 / 典型元素 / 分子触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
革新的な分子変換反応の開発は有機化学における恒久的な重要課題であると同時に,その中心的役割を担う遷移金属元素を豊富な有機元素で代替する手法の確立は,持続社会の実現に向けた重要な課題の一つである。本研究課題では,有機分子触媒の酸化還元を経る分子変換反応の開発を見据え,14族低配位化学種の高い結合切断能力に加え,再芳香族化を鍵戦略とする分子変換技術の開発を目的とし,新奇14族低配位化学種の合成と性質解明を目指す。
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研究成果の概要 |
毒性,元素枯渇が懸念される遷移金属触媒を豊富な有機元素で代替する手法の確立は,持続社会の実現に向けた重要な課題の一つである。高い反応性を示す14族低配位化学種に,適度な安定性を付与することで触媒作用を示すことが期待される。本研究では,芳香族性を安定化の一助としうる新規な14族低配位化学種の創製に挑んだ。分子骨格構築の過程において,Si-H結合活性化を伴うヘテロ原子置換π電子系の構築方法を開発した。また,環状π電子骨格を有する新規ゲルミレンの合成・単離に成功し,非環状ゲルミレンとは異なる電子状態であることを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
π電子骨格に組み込まれた低配位14族元素化学種においても,種々の結合を切断できるほどの高い反応性を有していることが明らかとなり,高反応性化学種の新たな分子設計指針の一つとなりえる成果であり,ここに学術的な意義がある。 本研究で開発した,環状π電子骨格含有低配位14族化学種の発生を鍵とするスピロ化合物の合成手法は,従来法では困難であったかさ高い置換基を有するスピロ化合物の合成を可能とし,機能性材料開発への応用が期待される。ここに社会的な意義がある。
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