研究課題/領域番号 |
21K14608
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 京都大学 (2022) 東京大学 (2021) |
研究代表者 |
秋山 みどり 京都大学, 工学研究科, 助教 (50807055)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | キュバン / フッ素 / cubane / fluorination / electron transfer / electron acceptor / σ共役 |
研究開始時の研究の概要 |
箱型分子であるキュバンが完全にフッ素化されたペルフルオロキュバンは,理論計算により「内部に電子を閉じこめる」と予測されているが,その合成は達成されていなかった。申請者は2019年度~2020年度の科研費(若手研究)課題としてペルフルオロキュバンの合成に取り組み,単離に成功した。本研究ではペルフルオロキュバン内に閉じこめられた電子の挙動,特に分子内電子移動に着目する。具体的には,ペルフルオロキュバン多量体を合成して電子を閉じこめ,この電子が分子全体に非局在化し安定化されることを実証する。
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研究成果の概要 |
箱型分子であるキュバンが完全にフッ素化された「ペルフルオロキュバン」は,理論計算により「箱の内部に電子を閉じこめる」と予測されていたが,その合成は達成されていなかった。研究代表者は世界で初めてペルフルオロキュバンの合成に成功した。本研究ではペルフルオロキュバン内部の電子の挙動を調べ,ペルフルオロキュバン内部の電子の観測に成功した。ここまでの成果をまとめた論文はScience誌に掲載された(Science, 2022, 377, 756.)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究対象であるペルフルオロキュバンは,対称性の高い立方体型構造の美しさ,電子を閉じ込めるという新しい機能性から,長らく合成が望まれていた待望の分子である。この化合物を合成し,電子を閉じ込める性質を実現したことは,有機化学や物理化学の教科書を書き換えるほどの学術的意義がある。
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