研究課題/領域番号 |
21K14609
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
盛田 大輝 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (80881929)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アザボリン / カルベン / パラジウム触媒 / 直接官能基化 / BN芳香族化合物 / 金属アレニリデン / 挿入反応 / 1,2-アザボリン / 金属カルベノイド / メタラート転位 / B-H結合官能基化 |
研究開始時の研究の概要 |
環内にホウ素と窒素を有するBN芳香族化合物は、有機電子材料としてすでに利用されるほか、医薬品としての利用も期待される重要な化合物群である。本化合物群を基軸とする新たな有用物質の創製に際しては多官能性誘導体の供給が必須となるが、従来の合成法では過激な反応条件を用いるために官能基許容性が課題となる。さらに、BN芳香族化合物の特異な反応性についての理解が浅いために、新たな官能基法の開発が難渋している。そこで本研究では、BN芳香族化合物として1,2-アザボリンに焦点をあて、前例のないカルベン種との反応を検討し、従来法では得難い誘導体を創出するとともに、BN芳香族化合物の化学に新たな展開をもたらす。
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研究成果の概要 |
環内にホウ素および窒素原子を含むBN芳香族化合物は、有機エレクトロニクス材料や生物活性物質として、ますますの利用拡大が期待される重要な化合物群である。したがって、近年では多官能性BN芳香族化合物の効率的合成法の開発が望まれている。本研究では、BN芳香族化合物として1,2-アザボリン類に焦点を当て、カルベン種を用いた新規官能基化法の開発を目指した。検討の結果、世界初となる1,2-アザボリン類のN-H結合選択的な直接官能基反応を見出し、新規3環性化合物の合成に成功した。また、金属アレニリデン種を用いた官能基化を検討した結果、パラジウム触媒を用いたB-アレニル化反応を発見することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1,2-アザボリン類の新規官能基化法として、カルベン種を用いることで窒素原子上への位置選択的な置換基導入が可能となった。N-H結合の選択的な活性化法は前例がなく、学術的に興味深い。本反応は温和な条件下で進行し、化学量論量の高反応性試薬を用いる必要もないため、多官能性誘導体の合成における利用が期待できる。また、開発したパラジウム触媒を用いたB-アレニル化反応では、未知の反応活性種が関与していることが強く示唆されており、学術的に意義深い発見といえる。これらの手法により、既知法では得難い誘導体群を容易に合成できることから、本研究はBN芳香族化合物を基軸とした新規医農薬品の創出に貢献できる。
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