研究課題/領域番号 |
21K14618
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
浅井 彰太 岩手大学, 理工学部, 助教 (40862165)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 固体-固体反応 / 無溶媒反応 / 高活性錯体触媒 / グリーン有機合成プロセス / 高活性不斉錯体触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
有機化学反応に使用される有機溶媒は、揮発性、可燃性、毒性、発がん性や使用後の廃棄など様々な問題を抱えており、有機溶媒を使用しない反応は環境や安全性の観点から重要である。これまでに我々はロジウムと電子不足配位子からなる高活性錯体触媒を使用することで、無溶媒下、通常攪拌で進行する林-宮浦不斉1,4付加反応[固体(液体)-固体反応]を達成したが、反応進行要因の解明ができていない。本研究では固体-固体反応における不斉金属触媒的有機化学反応の進行の要因を解明し、医薬品や機能性材料の合成に汎用されるパラジウム触媒反応にその知見を応用し、通常攪拌での固体-固体反応の適用範囲の拡張を目的とする。
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研究成果の概要 |
有機溶媒は、揮発性、可燃性、毒性、発がん性や使用後の廃棄など様々な問題を抱えており、有機溶媒を使用しない反応の開発や固体-固体反応のメカニズム解明は、環境や安全性の観点から重要である。固体-固体反応での高度電子不足配位子を使用した林-宮浦不斉1,4-付加反応には、基質となるα,β-不飽和カルボニル化合物の構造と融点が反応性に重要であることを明らかにした。また、新規の高度電子不足配位子とパラジウムからなる錯体触媒を開発し、嵩高い第2級スルホンアミドやアミドのN-アリール化反応の低触媒化に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特殊な装置を必要としない通常攪拌での固体-固体反応の進行要因を解明し、その知見を応用することで、これまで通常攪拌では不可能であった無溶媒(固体-固体)反応の実現が可能となる。それにより有機溶媒の使用量を削減した有用化合物の合成プロセスの構築が可能となり、環境負荷や製造コストの低減に貢献できる。今回得られた知見は、特殊な容器を必要としない通常攪拌での新たな固体-固体反応の開発に貢献できる。
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