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生分解性プラスチック生産時における高分子量化技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K14661
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
研究機関東京工業大学

研究代表者

百武 真奈美  東京工業大学, 物質理工学院, JSPS特別研究員 (90733957)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2022年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードポリヒドロキシアルカン酸 / 分子量 / 重合酵素
研究開始時の研究の概要

糖や植物油といったバイオマスから微生物により合成されるポリエステル、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は、海洋分解性が確認されており、近年問題になっているマイクロプラスチックを含む環境問題の解決策として利用範囲の拡大が望まれる。分子量は高分子材料の強度や加工性に影響する因子であるが、ポリエステルであるPHAの場合、熱加工中に加水分解が生じ分子量低下しうるため、生産段階では出来るだけ高分子量であることが望まれる。本研究では、高分子量化の妨げとなる連鎖移動反応に関して、酵素レベルでの知見の獲得を試み、その制御による高分子量化を目指す。

研究実績の概要

本年度はまず、昨年度とは異なる微生物由来の改変酵素に関する実験に着手した。分子量はPHAの生産とトレードオフの関係にあることが報告されており、スクリーニングにおいて高分子量であるものの低生産となった変異酵素の選抜を避けるべく、HPLC分析に利用可能なアルコールの存在下にて十分なPHA生産を示すもののみをまず選抜することとした。条件を振り分けプレートスクリーニングを行った結果、本酵素ではいずれの条件下でもアルコールを添加しない場合に比べて極端にPHA生産が低減することが分かった。他の酵素を用いたこれまでの実験では、このような極端な生産抑制は確認されていないことから、さまざまな微生物由来の重合酵素について本アルコールの存在下におけるPHA生産を比較することとした。その結果、特にバチルス属細菌由来の重合酵素について、芳香環を含むアルコールを連鎖移動剤として添加した場合にPHA生産量の低減がおきないことを確認した。本酵素はPHAの重合能のみならずアルコールを用いたアルコリシス能を有するものの、なぜこのような活性を有するのかについては分かっていない。今回の結果から、アルコリシスにより遊離の連鎖移動剤を消費することで、連鎖移動剤存在下でも他の微生物より優位にPHA蓄積を行える可能性が示唆された。
本課題では高分子量なPHAの生産を目指し研究を行った。当初予定していた高分子量PHAを生産可能な改変酵素の取得はできなかったが、高分子量化における課題である生産性との両立について、一部の酵素が有益である可能性を見出すことができた。また近年明らかになった一部の重合酵素によるアルコリシスについては、なぜそのような活性を有するのかを含め不明な点が多いが、本研究ではこれについても知見を得ることができた。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2023-12-25  

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