研究課題/領域番号 |
21K14678
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中川 慎太郎 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (40806642)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 動的結合 / 力学物性 / ゴム / エラストマー / 架橋高分子 / ゲル / 力学特性 / 粘弾性 / イオン性相互作用 / 金属配位子相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
高分子の三次元網目からなるゴムやゲルなどの材料(架橋高分子)は、我々の生活に無くてはならない重要な材料である。架橋高分子の力学的な強さを向上させるために、弱く可逆的な結合(動的結合)を組み込む戦略が盛んに研究されている。しかし、動的結合の分子レベルの特性と、それが架橋高分子の力学特性に及ぼす影響の関係には未解明の点が多い。本研究では、さまざまな動的結合の特性と架橋高分子の力学特性を関係づける法則を抽出し、材料設計指針の確立を目指す。
|
研究成果の概要 |
ゴムやゲルなど、高分子の三次元網目からなる架橋高分子は、自動車のタイヤから医用材料まで様々な分野で使用される重要な材料である。本研究では、架橋高分子の力学物性を向上させる材料強化戦略として、弱く可逆的な結合である「動的結合」に着目し、様々な動的結合の分子設計と材料の巨視的な力学物性の相関の解明を目指した。均一な網目構造を有する架橋高分子を用いて、動作原理の異なる動的結合がそれぞれ力学物性に及ぼす効果の定量的比較に成功し、動的結合を用いた強靭な高分子材料の合理的設計のための基盤となる知見を得ることができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで明確でなかった、高分子材料の力学特性向上における種々の動的結合の役割が明らかになったことで、動的結合を用いた材料の合理的設計・開発が可能になると期待される。さらに、本研究で確立した手法は、過去に開発された・あるいは今後現れる動的結合を客観的に評価するための標準スキーム・ベンチマークになりうるものである。本研究の直接のターゲットはエラストマーだが、溶媒を含むゲル・硬質なプラスチックスやポリマーガラス等への足がかりとなると考えられ、高い発展性を有する意義深い成果である。
|