研究課題/領域番号 |
21K14683
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松本 拓也 神戸大学, 工学研究科, 講師 (70758078)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 結晶性高分子 / 超臨界二酸化炭素 / 高分子反応 / 階層構造 / ポリビニルアルコール / ウレタン / 側鎖エステル化 / crystalline polymer / supercritical CO2 / polymer reaction / higher order structure |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,高分子の高次構造をテンプレートとして積極的に活用した高分子反応を構築し,結晶性高分子の特長である結晶領域に由来する高次構造の特性と高分子反応により新たに導入した機能を両立した高分子材料を創出する。結晶領域に由来する構造として結晶化度から球晶構造に至るまでの分子鎖からメゾスケールでの幅広い高次構造や配向性を活かした超臨界二酸化炭素中での高分子反応を開拓する。さらに,この高分子反応を利用することで,多段階反応の架橋導入による結晶融解/再構築型の新奇形状記憶材料の創出や,有機溶剤への溶解性が乏しく,結晶構造が消失するために避けられてきたエンジニアリングプラスチックの機能化にも展開する。
|
研究成果の概要 |
本研究では,高分子の高次構造をテンプレートとして積極的に活用した高分子反応を構築し,結晶性高分子の特長である結晶領域に由来する高次構造の特性と高分子反応により新たに導入した機能を両立した高分子材料を創出した。結晶領域に由来する構造として結晶化度から球晶構造に至るまでの分子鎖からメゾスケールでの幅広い高次構造や配向性を活かした超臨界二酸化炭素中での高分子反応を開拓した。さらに,この高分子反応を利用することで,多段階反応によるマルチセグメントの自在設計に加え,高分子反応後の階層構造制御による分解挙動の設計にも展開することに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,これまで均一系の溶液中でのランダムな修飾に限られていた高分子反応に対し,一石を投じるものであり,超臨界二酸化炭素中での固体状態を基本とする高分子反応を展開することで,非晶領域での官能基導入を選択的に達成している。これにより,これまでの高分子反応では,原材料の結晶性が消失してしまうため,結晶性高分子の優れた力学物性などのさまざまな性能が損なわれていた。本研究での手法は,損なわれる性能特性と高分子反応による機能化の両立が可能となり,これまでの困難であった高分子材料群の提案・創出へとつながるものである。
|