研究課題/領域番号 |
21K14684
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
戸谷 匡康 九州大学, 工学研究院, 特任助教 (20773500)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 高分子界面 / 精密重合法 / 表面濃縮 / 生体適合性 / 生体親和性 / 防汚特性 / 細胞接着抑制 / タンパク質吸着抑制 / 表面改質剤 / ボトルブラシポリマー / 高分子‐水界面 / 原子移動ラジカル重合 / 添加剤 / 高分子-水界面 / 高分子 / 精密重合 / 界面化学 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、医療技術の発展に伴いより質の高い医療を提供するための次世代型メディカルデバイスの開発が必要不可欠である。しかしながら、材料表面の機能化を行うにはコーティング材料ではデバイス開発の自由度が制限される。本研究では、汎用性高分子材料の表面を添加剤により高機能化することで、複雑化するデバイスに応用できると考えた。化学組成と分子形態が精密に制御された高分子材料は、界面濃縮駆動型高分子として汎用高分子材料に混合するだけ生体不活性表面を発現することが期待できる。これまでの固液界面解析技術を用いて、生体成分付着現象と材料界面における分子鎖凝集構造を評価し、防汚特性メカニズムを物理化学的に明らかにする。
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研究成果の概要 |
小型デバイスの樹脂表面に生物付着防止機能を付与するためには、物理処理や化学反応によらない表面改質が必要である。この問題を解決するため、高機能な表面改質剤をバルク材料に添加し、表面濃縮現象によって表面化学構造を変化させる方法を提案する。 我々は、ボトルブラシ型ポリ[オリゴ(エチレンオキシドメチルエーテル メタクリレート)]とポリ[オリゴ(ジメチルシロキサン メタクリレート)]のブロックコポリマー(EbS)を表面改質剤とし、さらにポリメタクリル酸メチル(PMMA)に添加したブレンドフィルム上で細胞接着挙動を評価した。その結果、EbS/PMMAフィルムは高い細胞接着阻害効果を示すことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
材料表面に生体適合性を付与することは、小型化が進む医療診断デバイスの開発範囲を広げるために重要な課題である。本研究で得られた成果は,複雑な表面改質法を必要とせず、様々なバルク材料に表面改質剤を直接添加することにより、材料表面へ防汚特性を付与する事を示したものである。今後の研究の進展により、異物反応が抑制された環境下で診断用デバイスや細胞培養システムの構築が期待される。
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