研究課題/領域番号 |
21K14687
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 長岡工業高等専門学校 |
研究代表者 |
宮田 真理 長岡工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (50804697)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 分子間相互作用 / 水素結合 / 構造制御 / 架橋反応 / 再生可能資源 / 吸水性高分子 / 機能性高分子 / 超分子化学 / 分子間水素結合 |
研究開始時の研究の概要 |
架橋構造を有する高吸水性ポリマーは、その多くが非分解性の石油由来ポリマーであるため、深刻なごみ問題の悪化が危惧されている。生分解性の高吸水性ポリマーの開発と普及が望まれるが、従来の石油由来ポリマーに匹敵、或いはそれ以上の吸水能力を持つポリマー構造の設計が課題となっている。本研究では、天然由来の再生可能資源のみを用いた安全かつシンプルな条件で分子間相互作用を利用した選択的架橋反応を構築し、高い吸水性と生分解性を併せ持つ新規ポリマーの合成を目指す。
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研究成果の概要 |
バイオマス由来の高吸水性ポリマーの合成法として本研究で提唱した3S methodは、溶剤や反応物が再生可能資源で無害(Safe)、ポリマーの合成と精製が簡易(Simple)、ポリマーが高吸水能(Smart)の3条件を満たす。本研究では、再生可能資源のみを用いて安全かつシンプルな条件で高吸水性ポリマーが得られることが明らかとなった。特定の条件下で強固になる水素結合や分子間相互作用を活用し、空間配列を鋳型とする架橋構造の形成によって吸水性ポリマーを合成する手法を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高吸水性ポリマーは、使い捨てオムツをはじめ医療用や農業用など多種多様な用途で利用され、その需要は拡大している。現在利用されている高吸水性ポリマーは枯渇性資源である石油由来の非分解性ポリアクリル酸塩系が主流であり、架橋剤や溶剤も含めて再生可能資源のみから高吸水性ポリマーを合成する簡易で普及性のある合成法は確立されていない。本研究で得られた成果は、天然由来の再生可能資源のみを用い、安全かつ簡易に高吸水性ポリマーを合成する有力で波及性の高い合成法を見出すものであり、学術的・社会的意義は大きい。
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