配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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研究実績の概要 |
ペロブスカイト太陽電池は、塗布で作製可能な次世代太陽電池として注目を集めている。特に、ASnX3型(A = CH3NH3+ (MA+), (NH2)2CH+ (FA+), Cs+, etc.; X = I-, Br-, Cl-)のスズハライドペロブスカイト半導体を光吸収層に用いた太陽電池は、環境負荷の少ない塗布型太陽電池として期待されている。最近、本太陽電池の電子輸送材料として、C60よりLUMO準位の浅いインデンC60二付加体(ICBA)を用いることで開放電圧(VOC)を向上できることが報告された。本研究では、ピロリジン環をC60に一つあるいは二つ付加したMono-PCおよびBis-PCを合成し、Snペロブスカイト太陽電池の電子輸送材料としての評価を行った。 SnペロブスカイトPEA0.15FA0.85SnI3(PEA: phenylethylammonium)を光吸収層として用いた太陽電池を作製した。二付加体Bis-PCを用いた場合の開放電圧(VOC)は0.72 V、光電変換効率(PCE)は8.8%となり、一付加体Mono-PC(VOC = 0.54 V, PCE = 6.6%)の場合よりも高い特性が得られることがわかった。さらに、ペロブスカイトの組成として、AサイトにMAを少量加えたPEA0.15(FA0.87MA0.13)0.85SnI3を用いることで、最高で12.3%の光電変換効率(VOC = 0.86 V)と、不活性雰囲気下で1,000時間以上保管しても初期性能を維持する高い安定性が得られた。
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