研究課題/領域番号 |
21K14724
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
多々良 涼一 東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 助教 (20876081)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 蓄電池 / 二次電池 / カリウムイオン電池 / 質量分析 / オペランド測定 / ガス分析 / オペランド質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
カリウムイオン電池はリチウムイオン電池に比べ希少金属や有害元素を含まない電池として期待されている。しかしながらその劣化メカニズムについてはリチウムイオン電池と異なる挙動が多く、未だ明らかとなっていない。劣化メカニズムを解明するには電池内で発生する微量分解物を知る必要があるが、このためには分解物の高感度検出が求められる。質量分析法は「プールの水に一滴分の試薬」でも検出できると言われるほどの超高感度分析手法であるが、中でも本研究では電池運転中に同時分析を行う「オペランド質量分析法」を用いてカリウムイオン電池の微量分解物を検出し、その劣化メカニズムを明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
カリウムイオン電池は、現行の蓄電デバイスとして広く利用されているリチウムイオン電池に比べ、希少金属や有害元素を含まない電池として期待されている。しかしながらカリウムイオン電池の劣化についてはリチウムイオン電池と異なる挙動が多く、未だ劣化のメカニズムが明らかとなっていない。劣化メカニズムを解明するには電池セル内で発生する微量の分解物を検出することが必須であるが、本研究では電池セルの充放電と同時に発生ガスを質量分析する「オペランド質量分析法」を用いて、カリウムイオン電池の充放電中の微量分解物を検出・分析しその劣化メカニズムを明らかにすることを目的とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リチウムイオン電池は現在広く普及しており、低コストで資源制約のないナトリウムイオン電池の上市に向けた研究開発も各企業で進められている。カリウムイオン電池はさらに次世代の蓄電池であるが、ナトリウムイオン電池と同等の低コストで、かつナトリウムイオン電池以上のエネルギー密度が出せる可能性を有する。一方でリチウム、ナトリウム、カリウムのイオン半径の違いから、カリウムイオン電池の劣化メカニズムはリチウムイオン電池とは異なるモードで進むため不明な部分が多い。本研究でカリウムイオン電池の劣化メカニズムに迫ったことは学術・社会の両面から意義あるものであったと考えらえる。
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