研究課題/領域番号 |
21K14728
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 久留米工業高等専門学校 |
研究代表者 |
我部 篤 久留米工業高等専門学校, 生物応用化学科, 准教授 (10840142)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 炭素材料 / エッジサイト / 含酸素官能基 / アクティブサイト / 酸素還元反応 / 酸素官能基 |
研究開始時の研究の概要 |
炭素は芳香族網面が積み重なった構造をしており網面中の端のエッジ面は基底面と比較し反応性に非常に富み、炭素ガス化反応や燃料電池の空気極で進行する酸素還元反応といった様々な反応に関与する。エッジ面に存在するアクティブサイトは炭素のガス化反応や酸素還元反応の活性点に変形すると考えられているが生成や消滅機構に関しては不明瞭な点が多い。そこで本研究では炭素の含酸素官能基に着目しアクティブサイトの制御を目標とする。構造の違いによるアクティブサイトの活性の強弱も明らかにし、炭素エッジ面で進行する多様な反応において高活性を実現する世界最先端のエネルギー関連材料の開発にも貢献していく。
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研究成果の概要 |
酸化手法を最適化することで含酸素官能基の炭素の深さ方向に対する分布の違いが存在することを見出した。オゾン酸化により炭素の外表面のみに含酸素官能基を導入することに成功した。炭素の外表面に存在するカルボキシル基とフェノール性水酸基どちらもセルロースの加水分解反応においての活性点として機能しており、しかもそれらの触媒活性が同等であることを明らかにした。ボロンドープダイヤモンドパウダーの粒径や表面化学の違いにより酸素還元反応における触媒活性が大きく異なることを発見した。鉄を担持することで活性が大幅に上昇するが、鉄と担体の相互作用において炭素の表面化学が重要な因子であることを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バイオマス資源を将来的に有効活用するには環境にやさしく繰返し使えてかつ安価な触媒である炭素材料の有効活用が不可欠である。本研究では様々なエネルギー源として活用出来るグルコースを木質バイオマスから効率的に転換するべく、新規の炭素材料の創製を進めた。検討の結果、効率的にグルコース転換を可能にする炭素系触媒の創製のための因子を明確化することに成功した。
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