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生物種を超えたシグナリングに応答するAHL受容体の蛍光標識法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K14765
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分38020:応用微生物学関連
研究機関宇都宮大学

研究代表者

奈須野 恵理  宇都宮大学, 工学部, 助教 (80709329)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
キーワードクオラムセンシング / N-アシルホモセリンラクトン / LuxR familyタンパク質 / 蛍光プローブ / 細胞間情報伝達 / アシル化ホモセリンラクトン / 微生物間相互作用 / AHLレセプター
研究開始時の研究の概要

N-アシルホモセリンラクトン(AHL)を情報伝達分子とした細胞間情報伝達機構(クオラムセンシング)は、同種の細菌間だけでなく真菌や植物と細菌間でのシグナリングにも関与している。しかしこの生物種を超えた複雑なAHLシグナリングの全容は未だ解明されていない。そこで本研究では、細菌細胞内でAHL受容体と特異的に結合して蛍光標識するAHL型プローブを合成し、AHL受容体を有する細菌群を簡便かつ網羅的に可視化する新しい蛍光標識法の開発を目指す。

研究成果の概要

一部のグラム陰性細菌は、シグナル分子であるアシルホモセリンラクトン(AHL)の細胞内濃度に依存して遺伝子の発現を集団で制御している。本研究では鎖長の異なるAHLのアシル鎖末端に発色団として4-nitrobenzo-2-oxa-1,3-diazole (NBD)基を導入し、AHL受容体(LuxR)を特異的に蛍光標識するプローブを開発した。モデルLuxRに対して蛍光標識試験を実施した結果、全てのアシル鎖長のAHL-NBDで標識可能であり特に長鎖のもので蛍光量が高かった。in vitroおよびin vivoでも標識可能であったことから、今後は未知LuxRに対するプローブの標識活性を評価する。

研究成果の学術的意義や社会的意義

データベースに登録されている3000種以上の細菌ゲノムから同定されたAHL受容体の約80%は、ペアになるAHL合成酵素が存在しない。AHL受容体を特異的に蛍光標識可能なAHL-NBDプローブは、これらのAHL受容体のみを保有する細菌の細胞間情報伝達機構を簡便に特定する新規解析ツールと言える。このAHL-NBDプローブを用いることで細菌にとどまらず細菌と競争・共生関係を構築している動植物まで含む広範な生物種を対象とした細胞間情報伝達機構による遺伝子発現制御システムの解明に繋がると期待される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] シグナル分子受容体を認識する蛍光プローブを用いた細菌の細胞間シグナリングの可視化2022

    • 著者名/発表者名
      志野裕亮、奈須野恵理、加藤紀弘
    • 学会等名
      日本微生物生態学会第35回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] アシルホモセリンラクトン型シグナルを介した生物ドメイン横断的な代謝制御機構への洞察2022

    • 著者名/発表者名
      奈須野恵理、志野裕亮、加藤紀弘
    • 学会等名
      日本微生物生態学会第35回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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