研究課題
若手研究
微生物は単純培養での化合物生産だけでなく、腸内環境改善や土壌改良など、環境制御の面でも広く応用が期待される。抗生剤やビタミン等の付加価値物質を持続的に「その場」生産するには、生産者の微生物(有益微生物)が環境に定着する必要があるが、物質生産には多大な代謝コストがかかる。これは、複数の微生物が限られた環境資源を巡って熾烈な競争を繰り広げるマイクロバイオームにおいて致命的である。そこで、「定着性」と「生産性」の関係を定量的に解明する新たな数理モデルを構築する。「定着性」と「生産性」を同時最適化する解に基づいた遺伝子制御により、持続可能な有益微生物という新しい価値を創出する。