研究課題/領域番号 |
21K14785
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松田 真弥 筑波大学, 生命環境系, 特任助教 (40805488)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | CDK / cyclin / 分裂酵母 / TOR / オートファジー / 減数分裂 / アクチン / サイクリン依存性キナーゼ / Target of rapamycin |
研究開始時の研究の概要 |
減数分裂は、染色体数を半減させる特殊な細胞分裂であり、遺伝子を次世代に継承するための極めて重要なプロセスである。申請者のこれまでの研究から、分裂酵母における減数分裂の新たな制御系としてPef1 / TORC1シグナル伝達経路が見出された。また、申請者はリン酸化プロテオミクス解析を実施し、Pef1の基質候補を見出し、Pef1とTORC1による減数分裂制御機構解明の手掛かりを得た。このような背景から本研究では、Pef1の基質を明らかにし、Pef1/TORC1シグナル伝達経路解明の突破口を切り開く。
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研究成果の概要 |
減数分裂は、遺伝情報に多様性をもたらす重要な分裂様式である。その最大の特徴は、染色体の相同組換えにより異性の遺伝子と混ざり合うことであり、これにより次世代に多様な遺伝的特徴が継承され、環境変化への対応や進化を可能にしている。分裂酵母において減数分裂の新たな制御系としてPef1-TORC1経路が見出されたが、Pef1に関する研究報告は極めて少なく、特に下流シグナル伝達経路の解析は十分に進められていない。そこで本研究では、リン酸化プロテオミクス解析を活用してPef1の基質を探索し、Pef1-TORC1シグナル伝達系による減数分裂制御機構の解明を目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、分裂酵母を用いて減数分裂の開始・進行の制御に関わる新たなシグナル伝達機構の解明を目指した挑戦的な研究である。他のどの生物種においても、減数分裂期にPef1オルソログ (CDK5)がTORC1の制御に関わることを明確に示した研究報告はない。そのため、Pef1-TORC1シグナル伝達機構を明らかにすることで、減数分裂の根幹的な制御機構の解明に迫ることができる。このように、本研究は減数分裂の分子機構を理解するうえでの基盤的な研究であり、本研究を皮切りに高等生物の減数分裂の仕組みについて研究が進めば、卵子の老化診断技術や、抗老化薬の開発が期待できる。
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