• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

良好な成形性を示す澱粉分子鎖構造の解明と原料米のフォーミュラ選抜法の提案

研究課題

研究課題/領域番号 21K14807
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分38050:食品科学関連
研究機関山形大学 (2022-2023)
秋田県立大学 (2021)

研究代表者

矢野 裕子  山形大学, 工学部, 助教 (60897578)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード澱粉 / 食品 / 加工適正 / 米粉 / ホイップクリーム / スポンジケーキ / 麺 / 米粉麺 / 加工適性
研究開始時の研究の概要

近年、食品アレルギーが問題視される中、その対応食として米粉を用いた食品に注目が集まっている。しかし、米は古くから酒用、餅用、和菓子用等といった用途でしか分類されておらず、小麦粉の薄力粉、中力粉、強力粉に対応した分類はされていないのが現状である。
本研究では、米粉を小麦粉の代替品として取り扱う際の新しい分類を提案することを目的としている。本研究が達成されれば、まだ作製したことがない食品であっても、調理工程の情報をもとに原料として最適な品種を予測することが可能になり、安全・安心かつ美味しく食べられるアレルギー対応食を誰もが手軽に作製できるようになることが期待される。

研究実績の概要

本研究では、米澱粉の分子鎖構造と米粉食品の加工適性の関係を明らかにすることを目的としている。今年度は、ホイップクリーム、スポンジケーキ、麺に適する分子鎖構造の決定に関する研究を行なった。
アミロース含量やアミロペクチン分岐構造の異なる品種を原料米に用い、食品を作製した。
ホイップクリームに適する澱粉分子鎖構造の検討では澱粉の分子鎖構造がホイップクリーム生地の泡立ちとレオロジー特性の関係を明らかにすることを目的としている。今年度は、評価基準となる生クリームの物性及び性状の評価を行った。また、典型的なジャポニカ米である中アミロース米を用いた米粉ホイップクリームの作製を行った。米粉と水及び油の割合を変えてクリームを作製し、水と油が分離しない濃度を明らかにした。
スポンジケーキに適する澱粉分子鎖構造の検討では澱粉の分子鎖構造が澱粉と油脂との親和性に与える影響とスポンジケーキの成形性を明らかにすることを目的としている。今年度は澱粉の直鎖分子出あるアミロースが米粉スポンジケーキの成形性に与える影響について明らかにした。試料にアミロース含量やアミロペクチン分岐構造の異なる5品種の米を原料米に用いスポンジケーキを作製した。スポンジケーキの発泡率はアミロース含量が高い品種ほど高くなることが明らかとなった。また、アミロース含量が高く、分岐が少なく分岐鎖が長い澱粉の分子鎖構造を持つ品種は用いるケーキ型の形や大きさに依存することなく安定して高い発泡率を示した。
麺に適する澱粉分子鎖構造の検討では、押出製麺に適した米澱粉の分子鎖構造と麺の成形性との関係を明らかにすることを目的としている。今年度はアミロース含量やアミロペクチン分岐構造の異なる4品種の米粉で生麺を製麺し、製麺性を評価した。アミロース含量が高く、分岐鎖の長い系統は芯は生地が硬く麺の形状を維持しやすいことが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

スポンジケーキに適する澱粉分子鎖構造の検討について、当初の目的を達成することができた。
また、昨年度課題を残していた麺に適する澱粉分子鎖構造の検討についても今年度の取り組みで当初の目的を達成することができた。
また、米+油脂で製造される食品として、スポンジケーキ以外にホイップクリームに適する澱粉分子鎖構造の検討を行った。単一の品種で米粉ホイップクリームを製造することができたため、来年度以降も研究を重ね、は複数の品種を用いた比較を行いたいと考える。

今後の研究の推進方策

これまでの研究で、米粉を用いた食品の製造については、ホイップクリーム以外の食品について概ね澱粉分子鎖構造と成形加工性との関係を明らかにすることができた。今後は、作製途中や作製後の食品の物性評価を行う。これにより、調理過程での澱粉構造の変化や食品の品質を明らかにする。さらに、調理法ごとに適した澱粉分子鎖構造を整理し、新たな材料選択法を提案するための総まとめを行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 米粉パンの製パン性はアミロースが決定づけている?-生地のレオロジー特性に与えるアミロースの効果-2024

    • 著者名/発表者名
      矢野裕子、香田智則、西岡昭博
    • 学会等名
      応用糖質科学会北海道支部講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Effect of molecular structure of rice starch on the formability of rice flour food2022

    • 著者名/発表者名
      矢野裕子
    • 学会等名
      化学系学会東北支部会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi