研究課題/領域番号 |
21K14809
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
松田 寛子 日本獣医生命科学大学, 応用生命科学部, 講師 (80709733)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ジャガイモ / カボチャ / 澱粉 / レジスタントスターチ / 調理 / 加工 / GABA / 高機能性食品 / 澱粉質野菜 / 血糖値 / 血中中性脂肪 / 機能性 / デンプン / 機能性成分 / 調理・加工 / 野菜 |
研究開始時の研究の概要 |
難消化性澱粉(Resistant Starch, RS)は、米や小麦さらには澱粉質野菜において温度処理によって生成量が変動することが知られている。申請者は、澱粉質野菜中のRSの生成には、温度処理の他に調理・加工時に用いられる調味料原料が関与し、RS生 成促進機序や機能性レベルの影響を一部解明した。そこで本研究では、澱粉質野菜のうちジャガイモ・カボチャ・サツマイモに着目し、調理・加工処理における澱粉特性や含まれる機能性成分との相互作用、さらには生体内で高い機能性を保持することを示す。
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研究実績の概要 |
令和3年度までに、カボチャ原体パウダーは水と混合後、加熱処理による胆汁酸吸着能の向上を示唆している。そのため、令和4度は、カボチャ原体パウダー(粒子径250μm)を未加熱・100℃加熱後にそれぞれ再度凍結乾燥した試料を用いて、SD系雄ラットにより経口脂質負荷試験(OFTT)を実施した。その結果、100℃加熱後の試料において、血中のトリグリセリド値および遊離脂肪酸値に変化が確認された。今後は、糞中への脂質の排泄促進や、生体内でのβカロテンの吸収率変動を検討する予定である。 一方、ジャガイモは難消化性澱粉(レジスタントスターチ、RS)含有量が予測GI値と負の相関があるため、加熱調理した際の他の機能性成分の変化を検討した。つまり、「食後の血糖値上昇抑制能を有するジャガイモ料理では、特定の機能性成分を多く含む」という予想を立て、申請書で掲げた未解決点である ②澱粉と機能性成分の複合体形成の有無 および ③澱粉と機能性成分の共存下での機能性レベル について調理科学的解析方法も用いて検討した。その結果、ジャガイモ料理を作製する際の温度変化に着目したところ、γーアミノ酪酸(GABA)を生成する酵素“グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)” を活かした調理加工方法であれば、より付加価値のあるジャガイモ料理が完成すると考えた。そこで、令和4年度では、ジャガイモ中のGADの酵素学的特性明らかにし、一般的なスープの調理加工工程に反映させて、高GABAジャガイモスープの作製に成功した。また、スープを調理加工する過程において、澱粉や食物繊維などの糖類とアミノ酸が複合体を形成する可能性が見出された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画とは異なる結果が得られたが、新知見となりうる重要なデータであるため、継続して検討を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度以降は、カボチャ原体パウダーを用いたOFTTの解析を進めていき、調理後のカボチャによる脂質吸収阻害作用やβーカロテンの吸収率に与える影響を明らかにする。βーカロテンの吸収率は、血中のβーカロテン量をHPLCによって分析しすることで評価する。 また、ジャガイモについては、含有されている糖質とアミノ酸(もしくはタンパク質)との複合体について、より詳細に検討するとともに、令和4年度に完成したスープについて呈味性を重視したレシピを完成させる予定である。具体的には、複合体の表面構造の観察や糊化温度の変動、さらにはFT-IRを用いた成分間の結合状態を解析する。スープについては官能検査を実施する。
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