研究課題/領域番号 |
21K14811
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 香蘭女子短期大学 (2022) 相模女子大学短期大学部 (2021) |
研究代表者 |
山口 孝治 香蘭女子短期大学, その他部局等, 准教授 (90441724)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | テルペノイド / 組み合わせ / 増殖抑制 / 殺菌作用 / 軟膏 / コーティング剤 / 香気成分 / 感染症対策 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまで、様々なテルペノイドの抗菌活性を評価し、その中でCarvacrolとThymolを組み合わせには、非常に広範囲の細菌に対して増殖抑制並びに殺菌効果があることを明らかにしている。 しかし、実際にテルペノイドを用いた抗菌剤を実用化するには、「高濃度必要である」「対象となる細菌が限られている」という問題がある。そのため、本研究ではより低濃度で広範囲の細菌に効果のある組み合わせを明らかにし、さらに、軟膏とコーティングという二つの方法を用いて、実用化を目指すことを目的としている。
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研究成果の概要 |
本研究では様々なテルペノイドの組み合わせの中で、Carvacrol、Thymol、Nootkatone、Eugenolの4つの組み合わせが有効であることを明らかにした。さらにこの組み合わせは、ある種の細菌に対して、5分の処理で完全な殺菌を示したことから、けがなどの皮膚感染症の治療に有効である可能性が示唆された。しかし、グラム陽性球菌に対しては効果が弱かったため、他の組み合わせも調べる必要があると考えられる。 一方、軟膏やコーティングといった応用に関しては、その可能性につながる明確な結果は得られなかった。この点に関しては、実験方法や他の応用方法などを改めて調べる必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではテルペノイドの抗菌効果についての研究を行った。テルペノイドの抗菌効果には、高濃度必要かつ、抗菌活性を示す細菌が限られるという問題点があったが、複数のテルペノイドを組み合わせることにより、単独使用よりも低濃度で広域スペクトラムの抗菌剤として使用できる可能性を明らかとした。 一方で、この組み合わせを感染症治療薬や感染予防対策といった社会への応用へつなげる点に関しては、明確な結果を残すことができなかった。しかし、in vitroでは明確な抗菌活性を示すことは明らかなため、うがい薬など他の応用方法についての研究を行うことで、様々な感染症対策として利用できる可能性があると考えられる。
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