研究課題/領域番号 |
21K14830
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
山田 泰之 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (20770879)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イソキノリンアルカロイド / ハナビシソウ / 遺伝子発現制御 / ジャスモン酸シグナル / COI1 / MYC2 / ジャスモン酸シグナル伝達 / ジャスモン酸シグナル伝達系 / 転写制御ネットワーク / JAZ / ジャスモン酸 / シグナル伝達 / 転写ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、医薬品原料にもなるイソキノリンアルカロイド(IQA)を産生するケシ科のハナビシソウを材料に、IQA生合成系のジャスモン酸(JA)シグナル伝達系の分子機構を詳細に解明する。 具体的には、植物普遍的に存在するJAシグナルのコア複合体のハナビシソウにおける機能を明らかにし、IQA生合成系との関係を明らかにする。また、IQA生合成系の既知転写因子と機能的に相互作用するJA応答性の新規因子の探索をMS/MS解析やトランスオミクス解析を用いて行う。さらに、IQA生合成系の転写因子群の発現制御に関わる新規転写因子の単離・同定を行い、それらの機能解析を進める。
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研究成果の概要 |
医薬品原料として重要な植物二次代謝(特化代謝)産物の効率的な供給方法の確立は喫緊の課題である。申請者は、モルヒネに代表されるイソキノリンアルカロイド(以下IQA)の生産を調節する仕組み、特に植物ホルモンの1つであるジャスモン酸(以下JA)によってIQAの生産が誘導される仕組みを詳細に明らかにすることを目的に、本研究を行った。 IQA生合成研究のモデルであるケシ科ハナビシソウから、JAシグナル伝達に関わる複数の制御因子(COI1やMYC2)を単離し、それらが実際にIQAの生産調節に関わることを示した。さらに、これら因子と既知の転写因子群が協調的にJAシグナルを伝達する仕組みの一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、IQAに特異的なbHLHやAP2/ERF転写因子群がJAシグナル伝達系に担う機能の一端を明らかにした。JAシグナルは植物普遍的に存在し、植物二次代謝生合成系においても極めて重要である。IQA生合成系におけるJAシグナル伝達系の共通性や特異性を明らかにすることで、IQA生合成制御メカニズムの進化や生物学的意義の解明にも繋がることが期待される。 また、JAはIQAに限らず様々な二次代謝産物の産生を誘導することが知られており、本研究のさらなる発展は医薬品原料として重要な様々な植物二次代謝産物の効率的な供給系の開発に繋がることも期待される。
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