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光合成産物の競合による落莢を考慮したダイズの子実生長過程のモデル化

研究課題

研究課題/領域番号 21K14842
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分39020:作物生産科学関連
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

中野 聡史  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 主任研究員 (80414621)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2021年度)
配分額 *注記
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード生育モデル / 子実形成 / 子実重 / 莢数 / 1粒重 / ダイズ / 作物生育モデル
研究開始時の研究の概要

栽培管理の最適化や気候変動の影響予測において,気象など環境要因から作物の生育・収量を予測する作物生育モデルの利用が広まっている。しかし,既存のダイズ生育モデルは乾物分配の経験的な関係に基づき子実重が推定されるため,環境ストレス等による莢数の変動が子実重に及ぼす影響を適切に評価することが困難であった。そこで本研究では,個体内における莢の生育段階の不均一性と莢間における光合成産物の競合を考慮して着莢数を推定し,各莢における子実の生長過程と組み合わせることにより,環境ストレス等による莢数の変動がダイズ収量に及ぼす影響を定量的に評価可能なダイズ生育・収量予測モデルを構築する。

研究実績の概要

本研究では、環境ストレス等による莢数の変動がダイズ収量に及ぼす影響を定量的に評価するために、莢数の変動と各莢における子実数および1粒重の推移を推定可能なモデルを開発し,子実の形成過程に基づきダイズ子実重を推定可能な生育・収量予測モデルの構築を目的とした。
モデル構造の概要は、葉面積成長モデルで出力可能な総節数を起点とし、1株内において莢の生長に時間的な幅を持たせることにより、すでに生長が進んでいる莢と新たに着生する莢との間に生じる光合成産物の競合を考慮して落莢の発生を推定することとした。さらに、莢の着生を各節単位でなく1株単位で管理し、各莢への乾物分配は株単位で最適化するものと仮定することにより、モデル構造の簡易化とモデル出力の安定化を目指した。
本年度は莢数の増加過程および1粒重の増加速度を定量化するために、生育速度の異なる早生と中生のダイズ品種を栽培し、莢伸長が完了した莢の数を定期的に調査するとともに、生育段階が同じ莢を抽出し、内部の子実重の変化を調べた。
莢伸長が完了した莢は子実肥大始期(R5期)の直後から増加を始め、中生品種においては、R5期の9日後には最終的に着生する莢の89%で莢伸長が完了することが明らかとなった。また、早生品種、中生品種ともに、R5期に莢伸長を完了した莢の1粒重は子実肥大始期の4日後から重量増加を開始し、成熟始期(R7期)まで継続することが示された。
以上の調査結果から、ダイズの莢の着生はR5期から10日間の間に生じ、かつR5期に近いほどその数は多く、また各莢の1粒重は莢着生の4日後から増加を開始し、かつその期間はR5~R7期マイナス4日であると仮定して、子実形成過程をモデル化した。モデルで推定された子実数および1粒重の推移は実測値と対応した結果を示しており、莢数および子実数と1粒重の積み上げによりダイズの子実重を推定可能なモデルが提示された。

報告書

(1件)
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ダイズ生育モデルにおける子実形成過程の検討2022

    • 著者名/発表者名
      中野聡史
    • 学会等名
      日本作物学会第253回講演会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2022-12-28  

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