研究課題/領域番号 |
21K14843
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
屋比久 貴之 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 研究員 (20824270)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | イネ / 光合成 / 分光 / リモートセンシング / 多変量回帰 / 分光反射率 / 水稲 / 分光反射 / 遠隔計測 |
研究開始時の研究の概要 |
光合成は物質生産の基礎となる重要な生理機構であり、光合成能力の改良を通じた作物生産性の向上が期待されている。しかし、光合成やその関連形質の実測には多大な労力を要するため、光合成能力を改良目標とした育種を進めていく上でのボトルネックとなっている。本研究では、遠隔計測によって得られた水稲個葉の分光学的情報と多変量回帰や機械学習等の統計学的手法により、個葉光合成およびその関連形質を簡易、迅速かつ非破壊で推定する手法を開発する。
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研究実績の概要 |
光合成やその関連形質の実測に多大な労力を要することは光合成能力に着目した作物育種を進めていく上でのボトルネックとなる。本研究では遠隔計測により取得した個葉の分光学的情報と多変量回帰モデルを駆使し、光合成およびその関連形質の簡易迅速かつ非破壊で推定する手法を開発する。 水稲の栽培は東北農業研究センター圃場にて行った。品種、栄養状態、時期に関わらず対象形質の幅広い推定モデルを作成することを意図し、普及・業務用米の4品種を対象に窒素に関して無窒素、標肥、多肥区を設けて栽培を行い、光合成測定および関連形質測定用のサンプリングについては出穂期前の7月下旬、登熟期にあたる9月中旬の2回行った。上位完全展開葉について光合成測定装置LI-6400による光-光合成応答曲線の作成を行った後、同じ葉について携帯型分光器により450~1000nmの分光反射・透過・吸光計測を行った。取得したデータの2/3をトレーニング用、1/3をテスト用データとした。光-光合成曲線のパラメータを目的変数、分光データを説明変数としてleave-one-out交差検証法により部分最小二乗(PLS)回帰モデルを作成し、テストデータによる検証を行った。 光-光合成曲線のパラメータのうち、最大光合成速度および光-光合成曲線の初期勾配で表される光合成量子収率について、それぞれ決定係数が0.78および0.52と一定精度の推定が可能であった。また説明変数として使用する分光データは反射、透過よりも吸光で最も推定精度が高かった。パラメータのうち暗呼吸速度と曲線の凸度に関しては本手法による推定は困難と思われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
小型分光器により測定した水稲の葉の分光反射・透過・吸光の計測データと多変量回帰モデルの組み合わせにより、光-光合成曲線モデルパラメータの推定について試み、その可能性について明らかにすることができた。光合成のCO2応答曲線についても計測を行っているため、そのパラメータの推定についても現在解析を進めている。 R4年度は順調に試験を実施できた一方、コロナウイルスの影響による機器調達の遅れが原因で初年度にデータを取得することができず、当初予定では現段階で2年分のデータの蓄積を見込んでいたことから鑑み、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後の計画として、光合成に関連する生理・生化学的形質および形態学的形質に関してもサンプリングや実験材料の確保を行っているため、調査が完了次第、光合成パラメータと同様の手法で推定を行う。 また、R5年度もR4年度と同様の計画によりデータの年次反復を取得し、2年間データを用いた再解析を行う。
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