研究課題/領域番号 |
21K14846
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
鍋島 朋之 山形大学, 農学部, 准教授 (10801920)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ウイロイド / トマト / 防除 / RNA / 干渉効果 |
研究開始時の研究の概要 |
農作物に広く被害を与える病原体であるウイロイドに対し,弱毒株を用いた事前接種により防除を行う技術の開発を目指している.本申請期間では,特に複数のウイロイド同士が互いの感染に排他的に作用する「干渉効果」の機序の解明を目標とする.
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研究実績の概要 |
CbVd-1およびCbVd-3を用い,ベンサミアナタバコにおける接種試験を実施した.接種条件として,それぞれの単独接種,両種等量を同時に接種,CbVd-1(CbVd-3)を接種した1週間後にCbVd-3(CbVd-1)を接種,の組み合わせを調査した.上位葉でRT-PCRを用いて感染調査をすると,同時接種,あるいはCbVd-1→CbVd3(CbVd-3→CbVd1)のいずれにおいても多くの個体において両ウイロイド種が検出された.検出率,生体濃度共にCbVd-3が高い傾向があったものの,明確な干渉効果は観察できなかった.CbVd-1を単独接種した植物体では,病徴として黄斑および凹凸が特徴的であり,CbVd-3の単独接種した植物体では,黄斑および葉巻が特徴的であった.CbVd-1→CbVd-3,CbVd-3→CbVd-1および同時接種のいずれの植物体においても,CbVd-3を単独接種した際に特徴的であった葉巻が観察され,RT-PCRの結果も踏まえ,本実験系ではCbVd-3の感染力が勝ると推察された.しかし,このような条件においても,1週間のインターバルでは,CbVd-3の事前接種はCbVd-1のその後の感染を効果的に抑制しないと考えられた. 園芸利用できる弱毒ウイロイドの確保に向けて,新たに1種3系統のウイロイドをトマト‘フルティカ’に接種し,温室で栽培試験を実施した.2系統では植物体の栄養生長,および果実品質・収量には接種株と非接種株の間に差は見られず,圃場試験により弱毒性が確認された.しかし,これら2系統については種子伝染が確認できなかった.残る1系統では葉に斑点,葉巻が生じ,弱毒系統としての利用は難しいと考えられた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
CbVd-1およびCbVd-3の組み合わせでは,CbVd-3が優先する傾向が見られたものの,安定して干渉効果を見ることができなかった.
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今後の研究の推進方策 |
接種源の濃度を高くする,アグロバクテリウムを用いるなどして接種圧を高める工夫をする必要がある.また,一部の個体では,上位葉で事前接種したウイロイドのみ検出された.このような干渉効果が見られた個体と,そうでなかった個体とを,in situハイブリダイゼーションに供して局在性確認を進めたい.
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