研究課題/領域番号 |
21K14851
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
関根 大輔 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 主任研究員 (80823236)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | タマネギ / DNAマーカー / 生育速度 / 葉面積 / 光合成速度 / 大玉性 / 遺伝子型解析 / 大玉 / QTL / 早晩性 |
研究開始時の研究の概要 |
タマネギでは、球重(りん茎重)が大きい場合、葉身部の生育が盛んな栄養成長期が長くなり、りん茎の肥大開始時期(早晩性)が遅くなる傾向がある。一方で、申請者は、特定のDNAマーカーの遺伝子型を用いて、ある育成系統を2グループに分類した際に、早晩性は変わらずにりん茎重が顕著に異なることを見出した。そこで、早晩性を変えずにりん茎重の増大を引き起こす要因(形質の違い)を明らかにする。解析材料としてりん茎重に関わる遺伝子座が各々のアリル型で固定した2集団を育成し、これらの集団を環境制御下で栽培し、取得した形質値を集団間で比較・違いを明らかにすることにより、りん茎重の増大を引き起こす形質を特定する。
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研究成果の概要 |
タマネギの収穫時期(早晩性)を変えずに球重(りん茎重)の増大を引き起こす要因は、地上部の生育速度の違いであることを明らかにした。研究開始前に申請者は早晩性は変わらないが、特定のゲノム領域のDNAマーカー遺伝子型の違いにより、りん茎重が大きく異なることを発見した。そこで、このDNAマーカー遺伝子型が異なる兄弟系統を育成し、生育比較した結果、生育初期から葉面積などの地上部生育量に差が見られ、生育後半にその差がより顕著になった。一方で、光合成速度に差は認められなかった。従って、地上部生育の速度の違いにより、同化産物量や転流量に差が生じ、結果としてりん茎重に顕著な差を生じると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タマネギの品種育成における新たな視点を切り開いた。これまで、タマネギでは収穫時期(早晩性)とりん茎重は強く相関した形質とされており、各々を別々に改良することは難しいと考えられていた。本研究では、(1)同じ早晩性の系統であっても地上部の生育速度に違いがあり、その結果としてりん茎重に顕著な差を生じること(2)この生育速度の違いは遺伝的な要因で制御されていることを明らかにした。早晩性とりん茎重を切り離して、改良することができることを明確に示した。
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