研究課題/領域番号 |
21K14880
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
辰巳 晋一 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40773437)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 生物多様性 / 生態系機能 / 森林管理 / 木材生産 / 樹木多様性 / 林業経済 / 価格変動リスク / ポートフォリオ効果 |
研究開始時の研究の概要 |
生物多様性(生物の種数)が、生態系機能(例えば総一次生産量)を向上・安定化させることがこれまでに分かってきた。本研究では、こうした生態学的知見に、「個々の資産価値が独立に変動する場合、多様な資産に投資した方が全体の分散を小さくできる(ポートフォリオ効果)」という金融工学の知見を取り入れることで、「樹種数が多い森林ほど、そこから得られる木材収益が向上・安定する」という仮説を検証する。
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研究実績の概要 |
生物多様性と木材生産性の関係を調べるために、樹木多様性実験地(樹木の種数を操作した野外実験)のデータを解析した。木材生産を考える上で重要な二つのパラメータである樹木の個体密度(単位面積当たり生産可能な丸太本数の指標)と樹木の個体平均サイズ(生産される丸太の太さ)に着目し、樹木の種数と両パラメータの関係を調べた。単植林分と比べて混植林分では、林分の発達初期において個体平均サイズが大きくなり、発達後期において個体密度が高くなる傾向が検出された(Tatsumi & Loreau, 2023)。この成果は、多種からなる林分において密度管理計画を立てる際に役立つと期待される。 林業における労働生産性を高める上で、森林資源量の迅速な測定は重要な課題である。そこで、LiDARセンサーが搭載された携帯端末を使って樹木の幹直径と位置座標をリアルタイムで測定するアプリを開発した。野外での精度検証の結果、同アプリは従来手法と比べて遜色ない測定精度を示し、また、野外調査にかかる人工(労働人数×労働時間)は従来手法の25%以下であった(Tatsumi et al., 2023)。この成果は、森林において比較的安価に素早く資源量を把握することに寄与すると思われる。 群集を構成する種数が多いほど、環境変動に対して異なる応答を示す種が含まれる可能性(応答多様性)が高いため、様々な環境において安定的な一次生産性を示すと期待される。このことを、Lotka-Volterraモデルを基本とした理論モデルを使って検証した。また、室内ポット植栽実験を行い、応答多様性と環境変動のタイプ数の関係を調べた。研究成果は、個体群生態学会大会にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
森林における生物多様性と木材生産性の関係についての研究成果が得られた。森林資源量を測定するためのツールを開発できた。
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今後の研究の推進方策 |
森林モニタリングデータを使って樹木多様性と森林の生産性および経済性の関係を解析する。
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