研究課題/領域番号 |
21K14909
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
|
研究機関 | 一般財団法人電力中央研究所 |
研究代表者 |
鈴木 健太郎 一般財団法人電力中央研究所, サステナブルシステム研究本部, 主任研究員 (60638005)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ミズクラゲ / 個体群動態 / 越冬 / 環境要因 / 淡水棲クラゲ / 水管 / 直達発生型生活史 |
研究開始時の研究の概要 |
ミズクラゲの仲間は世界中で大発生し,生態系や水産業,発電所に大きな影響を与えており,大発生メカニズムの解明が望まれている.親クラゲは越冬することがあり,越冬が大発生に寄与することが示唆されているものの,寄与の程度は不明である.そこで本研究では,フィールド調査および室内実験から,「越冬した親クラゲの大発生への寄与」を明らかにし,大発生メカニズムの解明に資することを目的とする.
|
研究成果の概要 |
ミズクラゲ大発生メカニズムの理解に寄与することを目的として,舞鶴湾と伊勢湾で研究を実施した.越冬親クラゲが冬に産卵することが知られる舞鶴湾では,越冬親クラゲは冬産卵を通じて,翌シーズンの親クラゲ量に影響することが示された.また,伊勢湾では,既報の個体群動態データを解析することで,太平洋十年規模振動と河川流量がそれぞれポリプ期の増殖とエフィラ放出以降の減耗と相関することを見出した.さらに,クラゲ類の大発生メカニズムの包括的理解に寄与することを目的として,全球規模で分布拡大の一途を辿っている淡水棲クラゲ類の生態に関する既存知見のとりまとめも実施した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミズクラゲの大発生時には,水産業や発電所で被害が生じるほか,生態系や物質循環に与える影響が懸念されている.そのため,「大発生メカニズムの解明」が望まれているが,フィールドデータを解析した研究例はほとんどない.本研究では,越冬親クラゲの有無が異なる2海域を対象に調査やデータ解析等を実施し,親クラゲの越冬や各種環境要因が個体群動態におよぼす影響を明らかにしており,「大発生メカニズムの解明」に大きく貢献するものである.また,知見の限られる淡水棲クラゲ類の既存知見に関するデータベースや総説は,今後の淡水棲クラゲ類研究の基盤となるものである.
|