研究課題/領域番号 |
21K14911
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部) |
研究代表者 |
安岡 法子 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 研究員 (20826002)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 性比 / 二枚貝 / 性転換 / サイズ選択的漁獲 / 放流 / アカガイ |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの二枚貝の資源管理として,個体群を維持できるよう,サイズ選択的に大型個体が漁獲され,若齢個体が放流されてきた。しかし,一部の二枚貝では体サイズ依存で性転換するため,サイズ選択的漁獲や放流は性比の歪みを招く可能性がある。本研究では性転換するアカガイをモデルに,アカガイの繁殖生態と漁業の関係を明らかにする。
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研究実績の概要 |
これまでの二枚貝の資源管理として,個体群を維持できるよう,サイズ選択的に大型個体が漁獲され,若齢個体が放流されてきた。しかし,一部の二枚貝では体サイズ依存で性転換するため,サイズ選択的漁獲や放流は性比の歪みを招く可能性がある。本研究では性転換するアカガイをモデルに,アカガイの繁殖生態と漁業の関係を明らかにすることを目的とした。 ①飼育試験:アカガイの密度と性転換のタイミングの関係を明らかにするための野外実験を行うため,アカガイの飼育方法を確立することを目的に飼育試験を行った。2022年10月に導入した殻長約3.5cmの稚貝は,約3か月で殻長約4cm程度に成長した。2023年1月に市場調査で買い上げて飼育カゴに導入したアカガイは3月にほとんど全てが生存しており,短期間の畜養は問題なく飼育できることが確認できた。 ②市場調査:大阪湾で漁獲されているアカガイの繁殖期と体サイズ別の性比を明らかにするため,市場で買い上げ調査を行った。泉佐野漁港で1年間毎月アカガイを買い取り,調査を行った結果,5~9月には生殖細胞が8~9割の個体で確認できたため,大阪湾での繁殖期は5~9月であると考えられた。買い上げた個体は殻長5~10cmの個体で,雌雄の体サイズは大きく重複した。買い上げた全ての個体の性比はオスに偏っており,繁殖期の前半で特にオスが多い傾向にあった。また,浅い水深帯では8月であっても性成熟率が低かったことから,放卵放精のタイミングが水深と関連することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
飼育試験と市場調査に関しては順調に実施することができた。 関空採捕禁止区域内で行う石桁網調査については,調査届出等の関係で1年計画を遅らせて計画している。2023年に漁獲圧の影響調査と放流前の事前調査を兼ねて実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
飼育試験は継続して行い,新たに導入した発泡たらいでの飼育方法を確立する。 市場調査に関しては,2023年度も継続して実施してデータを蓄積し,2023年度内に学会発表により公表する。 関空採捕禁止区域内で行う石桁網調査に関しては,2023年度に複数回実施予定である。
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