研究課題/領域番号 |
21K14916
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 (2022-2023) 愛媛大学 (2021) |
研究代表者 |
遠藤 充 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), 研究員 (20897714)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 人工授精 / 染色体操作 / 雄性発生 / 雌性発生 / 卵保存 / 半数体 / ゲノム編集 |
研究開始時の研究の概要 |
水産養殖においては、効率的な生産と飼育コスト削減を実現するため、育種期間の短縮が求められている。半数体由来の始原生殖細胞から遺伝的に均一な配偶子が得られることに着目し、半数体と借腹生産を融合した育種を海産養殖魚に導入するための基盤的研究を行う。マグロ類の養殖対象種であるスマの半数体誘起条件を決定するとともに、ゼブラフィッシュを併用して半数体の生物学的特性とゲノム編集効率の解析を進める。
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研究成果の概要 |
本研究では、マグロ類の養殖対象種であるスマの育種に向けて、人工授精や染色体操作に関する基盤的研究を行った。まず、排卵卵を体外で保存するための溶液や温度条件を検討するため、保存条件ごとに人工授精を行い、胚発生成績を調査した。排卵卵はHanks' solutionに浸漬して20℃で保存することにより、採卵3時間後まで高い受精率と胚発生能力が維持されることを明らかにした。また、紫外線照射によるスマの雌性発生及び雄性発生半数体の誘起に適した紫外線照射量を、倍数性解析の結果から決定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スマの排卵卵の短期保存と人工授精手法の確立により、選抜育種において計画的な交配を行うことが可能となった。また、半数体誘起のように人工授精前に配偶子への処理を伴う染色体操作や、人工授精直後の顕微注入処理が必要なゲノム編集など、育種技術をスマの育種に適用する上でも有用な知見となった。さらにスマ半数体の誘起は、倍加半数体の作出に繋がるだけでなく、半数体ゲノム利用したゲノム情報解析を可能にするなど、育種を支える周辺情報の整備への応用も期待される。
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