研究課題/領域番号 |
21K14940
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
小島 悠揮 岐阜大学, 工学部, 准教授 (70767475)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 植物根 / 土壌 / 熱輸送 / X線CTスキャン / 画像解析 / 土壌熱輸送特性 / 土壌の熱輸送特性 / サーモTDRセンサ |
研究開始時の研究の概要 |
気候変動による土壌環境変化を考える際,土壌の熱輸送特性が重要となる.地表面近傍土壌では植物根の生長により土壌構造が変化し,熱輸送特性が複雑に変化すると考えられる.そこで本研究では根の生長と土壌構造および熱輸送特性の関係について,様々な植物と土壌の組み合わせを用いて評価し,根の生長を考慮した熱輸送モデルを構築する.また,土壌の熱輸送特性センサを用いて,植物根量の原位置測定法を開発する.
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研究実績の概要 |
本研究は,地表面近傍土壌の熱輸送量評価において,これまで着目されてこなかった植物根の生長が土壌の熱輸送特性に与える影響を解明することを目的としている.2022年度はより詳細に土壌構造と植物根の関係性を解明し,熱輸送特性の解析を進めるためにX線CTスキャンを用いて土壌(豊浦砂)中の植物(ギニアグラス)根,土粒子,土壌水分および土壌空気の分布を評価した.その結果,以下の成果を得た. ①CTスキャンによって,リージョングローイング法に基づいた根の分節化を実施した.その後,残された領域について輝度ヒストグラムから土粒子,土壌水分,土壌空気を分節化することで,土壌カラムのCTスキャン画像を元に各土壌構成要素ごとの画像の生成に成功した.これにより各構成要素の分布傾向を把握可能となった. ②豊浦砂にて栽培したギニアグラスの根は,地表面付近では地上部の安定性向上のために水平方向への伸長が多くみられ,反対に深度が増すと鉛直方向への伸長が主となることが分かった.その際,地表面付近では根の周囲は土壌空気が支配的であり,土壌水分は根とあまり接触していないこと,深度が増すにつれて土壌水分と接触する植物根が増えることが明らかになった. ③CTスキャンと画像解析によって得られた各土壌構成要素の分布図から,土中の熱の流れを熱伝導解析によって簡易的に評価した.先述した地表面付近とある程度深い土壌層では,土壌構成要素と植物根の接触状況等が異なるため,土壌中の熱の流れ方と植物根の寄与が異なることが示された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度に明らかになった土壌と植物の種類,その組み合わせによって土壌の熱輸送特性が変化する現象の解明のため,センサによる評価からX線CTスキャンによる評価に移行した.X線CTを用いて土壌中の植物根と土壌の構成要素を分離することができ,現象解明に向けて重要な手法を確立できた.1種類の植物種と土壌種に限定はされるものの,CT画像から植物根の成長傾向や,土壌構成要素との関係性を評価できた.更にCT画像に基づいた植物根を含む土壌中の熱輸送解析に着手し,簡易的な評価は実現できた.また,将来的な展開を踏まえ,岐阜県内の気候変動による土壌環境変化予測に着手した.
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今後の研究の推進方策 |
植物根と土壌構成要素の関係性の解明に向け,植物種や土壌種を増やしてX線CTによる解析に取り組む.特にひげ根や主根側根といった根の形状の異なる植物種での評価に注力する.CT画像中の熱の流れを再現する手法について検討する.
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