研究課題/領域番号 |
21K14943
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小山 健斗 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (60845907)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | カビ / 腐敗 / アボカド / 追熟 / X線画像 / 追熟過程 / X線 / 画像解析 / 機械学習 / 保存 |
研究開始時の研究の概要 |
アボカド,マンゴーといった追熟が必要な農産物の内部の黒変を目視で早期に検出することは難しい。特に,茎の付け根から侵入したカビが原因となる内部黒変は追熟前に症状として現れないため検出が困難である。内部黒変の有無を評価するには果実の切断が必要となる。本研究では,X線画像を用いた非破壊でのアボカドの内部黒変の定量化とカビの増殖を抑制する保存条件を探索をおこなう。X線異物検査器は対象物の密度を測定できるため,カビが活動してできる空洞と内部黒変を検出できると考えられる。
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研究成果の概要 |
X線画像によりアボカドの腐敗部を取り出すことができた。解析結果として、深層学習を用いた画像解析を導入することで、90%以上の腐敗果の検出を実現化し、X線により内部腐敗のパターンを明らかにすることができた。さらに、保存する湿度により腐敗の進み方が大きく異なると明らかにした。湿度が低い条件でも、味の評価は大きく変わらなかったため、低い湿度条件でアボカドを追熟させることはおいしさを保ったまま、カビ被害を抑えることになる。果物内のカビを追跡する新たな試みであり、追熟果実の保存方法の比較検討に用いる土台を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
どのタイミングで腐敗が発生するのかが明らかになったので、選果の現場で利用できるリアルタイムのカビ被害調査に向けて準備を進められる。今後、アボカド以外の追熟果実においても内部腐敗の進行の解明および腐敗の対策が進むことにより、果物の廃棄量が減少することが期待される。
この研究では、X線画像を使用して、アボカドの内部果実腐敗の発達を非破壊的にモニタリングし、各果実の日々の腐敗の変化を比較し、アボカド内部の腐敗の時系列データを取得した。これにより、X線画像が内部欠陥の検査だけでなく、最適な処理や保存環境の調査にも重要な役割を果たす可能性が示された。
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