研究課題/領域番号 |
21K14952
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鈴木 一輝 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (40801775)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 土壌微生物 / 水田細菌 / 微生物生態 / エンドファイト / 土壌型 / 土壌有機物 / 水田 / 水田細菌叢 / 水田土壌 / 土壌特性 / 多様性 / 水田土壌微生物 / 土壌 / 微生物群集構造 |
研究開始時の研究の概要 |
水田においては土壌細菌群集がその地力の維持に重要な役割を果たしていることが明らかになっているが,その群集形成メカニズムは未だ不透明であり,菌叢の制御には至っていない。本研究では,土壌の基礎的性質である物理性・化学性・生物性の3つの側面から水田細菌叢形成における影響を解析し,支配的因子を特定することを目的とする。特に生物性として細菌捕食者である原生生物に注目し,物理性・化学性の改変による直接的影響に加え,それに伴う原生生物叢の変動を介した間接的影響も検討し,細菌叢形成における影響力を解析する。その結果を踏まえ,水稲生育促進を目指した水田土壌細菌叢制御の可能性を探る。
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研究成果の概要 |
水田土壌における細菌群集形成メカニズムについて検討した。その結果,水田細菌群集は一般的に農地に施用される堆肥や稲わら,土壌に長期間残存する難分解性の腐植酸といった有機物量の増加に対して比較的堅牢であり,化学性や物理性を反映する土壌型ごとに一定のバランスに収束していることが示唆された。また,土壌間に見られる細菌群集の違いがイネ生育に与える影響を評価するための2層構造ポットを開発し,土壌間での細菌群集の違いがイネ根共生微生物群集の形成にも直接的に影響し得ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果から,水田土壌細菌群集の形成には有機物以上に何らかの化学的または物理的要因が支配的な影響を与えている可能性が示唆された。今後は細菌群集の生息域としての土壌の構造的な特徴に焦点を当てた研究が必要となると考えられる。また,土壌細菌群集の違いがイネ根の共生細菌群集の形成に直接的な影響を与えることが明らかとなり,土壌改変による細菌群集制御はイネ根共生細菌群集形成を介して水稲生産に貢献する可能性が示された。
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