研究課題/領域番号 |
21K14953
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
市川 俊輔 三重大学, 教育学部, 准教授 (50781118)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 土壌微生物 / マイクロドロップレット / 複合培養 / 菌叢解析 / 生理活性化合物 / Water in oil ドロップレット / ゲルマイクロドロップレット / 難培養微生物 / 二次代謝産物 |
研究開始時の研究の概要 |
多様な二次代謝産物を産生する土壌微生物は、創薬のための魅力的な資源である。本研究ではゲルマイクロドロップレットによって難培養微生物を含めた多様な微生物を複合培養し、その培養液中から新規抗がん化合物の取得に挑戦する。がん移植ゼブラフィッシュモデルをスクリーニングに利用することで、土壌微生物培養液のin vivoでの抗がん活性と生体毒性などの特徴を多角的に評価する。抗がん活性を示す土壌微生物複合培養液のメタゲノム解析を行い、培養液中の微生物組成や二次代謝産物生産遺伝子群を推定する。最終的に候補の微生物培養液より、抗がん化合物を単離・同定し、その薬理学的特性を決定する。
|
研究成果の概要 |
環境中の大部分の微生物は未探索な状況 (Microbial dark matter) である。多くの細菌は増殖が遅く、また他の微生物由来の化合物を要求するために、培養することが難しい。ドロップレットへの微生物包埋と複合培養は、微生物間の化合物相互作用を維持しながら、液体培地中で多種の細菌を分離培養できるために、難培養微生物を培養するための方法として期待されている。本研究では、土壌細菌のマイクロドロップレットへの包埋を活用することで、特定の細菌の優占を防いで均等度を保持した菌叢をもつ複合培養液を調製できることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わたしたちは食品・健康・農業・環境などあらゆる場面で微生物の力を活用してきた。一方でいまだ未探索な環境微生物が膨大に存在していることがわかっている。これら微生物を培養して特徴を明らかにすることで、新しい微生物価値を見出すことが可能となる。本研究では、マイクロドロップレットを活用した微生物培養法によって、多様な微生物を複合培養できることを明らかにした。本研究成果をもとに、さらに応用性の高い目的に沿ったスクリーニング系を開発することによって、期待する機能をもつ微生物を探索できるものと考えている。
|