配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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研究実績の概要 |
土壌中には多様な細菌が存在しているが、大部分の微生物は未探索な状況であり、これら微生物の培養方法の確立と生理活性探索の方法を確立することが求められている。 多くの細菌は増殖が遅く、また他の微生物由来の化合物を要求するために、培養することが難しい。ドロップレットへの微生物包埋と複合培養は、微生物間の化合物相互作用を維持しながら、液体培地中で多種の細菌を分離培養できるために、難培養微生物を培養するための方法として期待されている。 本研究ではまず、Water in oil (W/O)ドロップレットおよびGel microdroplet (GMD)中に土壌微生物を包埋し、25℃で複合培養した。培養前および培養7日目での各培養液中の細菌叢を比較した。単純に土壌微生物を複合培養するとその多様性は失われてしまうことが、一方でW/OドロップレットおよびGMD包埋により、複合培養時の細菌叢の多様性は保持されることがわかった。もちいた土壌はAcidiferrimicrobium, Janthinobacterium, Flavobacteriumを含む多様な細菌で構成されていた。ドロップレット包埋をせず複合培養した場合、Rahnella, Bacillus, Pseudomonasが優占した。W/Oドロップレット包埋して複合培養した場合、Pseudomonas, Acinetobacter, Arthrobacter, Brevibacterium, Delftiaなどが、GMD包埋して複合培養した場合、Bradyrhizobium, Agrobacterium, Terracoccus, Arthrobacter, Rhizobiumなどが多く検出された。以上の通り、W/OドロップレットまたはGMDを用いることで、異なる菌叢で構成された複合微生物培養液を調製できる可能性が示された。
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