研究課題/領域番号 |
21K14956
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
山下 善道 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 研究員 (30782057)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 生分解性プラスチック / 熱溶解積層法 / 資源循環 / 堆肥化 / バイオマス |
研究開始時の研究の概要 |
農業用廃プラは国内に滞留しており、土壌への還元を想定した生分解性プラスチックを利用した農業資材が望まれている。また、家畜ふん堆肥の農地還元は運搬コストがかかる問題がある。そこで、生分解性プラスチック製品として農地に堆肥を運搬することができれば、運搬コストを抑えることができる。本研究では、熱溶解積層法(FDM法)で堆肥を含んだ生分解性プラスチックの試験片を作成し、機械的強度による物理特性や、堆肥化による微生物分解による生物化学的アプローチによる分解後の肥料成分溶出特性を調査することにより、家畜ふん堆肥を含有する農業用高生分解性プラスチック(堆肥混合バイオプラ)製品の製造手法の探索を行う。
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研究実績の概要 |
農業用廃プラの国内滞留の問題は重要な課題であり、現在も土壌への還元を想定した生分解性プラスチックを利用した農業資材が検討されている。一方で、家畜ふん堆肥は消費地と離れていることが多く、農地還元には運搬コストがかかることが問題である。そこで、土壌への還元を想定し、堆肥を混合した新たな生分解性プラスチック資材を開発することができれば、堆肥資材の新たな運搬方法となり、同時に土壌へ還元した際に肥料として利用することができる可能性がある。 本研究は、畜産バイオマスを含有する農業用高生分解性プラスチック製品の製造法の探索を目的としており、2021年度はプラスチックフィラメント製造機を用いて堆肥混合プラスチックフィラメントの製造試験を行うためのシステムを構築した。2022年度は射出成型機による試験片の作成のため、CNCフライスを用い、射出成型機に用いる型を検討した。 堆肥混合プラスチックフィラメント製造試験のため、原料堆肥の前処理方法を引き続き検討した。副資材を含まない堆肥を対象とし、豚ぷん堆肥を選定したほか、他の資材についても検討を行った。フィラメント製造時には原料堆肥の物理的な形状が均一であることが必要なため、原料堆肥の堆肥の前処理としてミルによる粉砕処理を行った後、ふるい振とう機で分級することで堆肥混合用の原料とすることし、原料準備を行った。今年度は原料資材の化学分析を進めたほか、試験に用いる生分解性プラスチックペレットの準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度はフィラメント製造機を準備し、堆肥を混合したプラスチックフィラメントを製造するシステムを構築し、製造試験を行う予定であった。しかしながら、COVID-19による物流の遅れ等により、フィラメント製造機の納品が12月となり当初の予定より大幅な遅れが生じた。また、本研究申請時に比べ通貨安が進行したことから、フィラメント製造機が高額となり採択金額との調整を行う必要が生じ、当初の予定とは異なるフィラメント製造機の周辺機器を準備することとした。このため、納入と動作確認までは進行し、フィラメント製造システムの構築まで行った。2022年度は2021年度の遅れに加え、研究担当者のCOVID-19による体調不良のため、フィラメント製造システムの調整と射出成型機の準備に想定以上の時間を要した。このため、2022年度内に堆肥混合プラスチックフィラメントの製造および試験片の評価まではいたらなかった。生分解性プラスチック資材の準備などを先行して進めたものの、当初計画で行うはずであった試験片の物理特性と分解の検討に着手できていないことから、進捗状況の区分を(4)とした。
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今後の研究の推進方策 |
3年間の研究機関を通して、ひも状の製品の基となるフィラメントの機械的強度と、厚みのあるプラスチック製品にした際の機械的強度を明らかにする予定であるため、R4年度を通して熱溶解積層法と射出成型による試験片を作成する装置を構築できた。 また、2021年度から2022年度にかけて行う予定であった、PLA(ポリ乳酸)を対象とした堆肥を混合したプラスチックフィラメントを安定的に製造できる条件の検討について、他の生分解性プラスチックも並行して検討を行う。2023年度前半では堆肥混合生分解フィラメントを安定製造できる条件を検討し、機械的強度の測定を行うと同時に、pHと温度を変えた水溶液で肥料成分の溶出試験を行い、電気伝導度を測定する。また、小型堆肥化装置のフィラメント分解及び試験片の溶出試験については時間を要するため、試験片の作成と並行して実施できるよう進める。
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