研究課題/領域番号 |
21K14963
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
牧野 良輔 愛媛大学, 農学研究科, 講師 (80772821)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ジカルボニル化合物 / ニワトリ / グリオキサール / メチルグリオキサール / 3-デオキシグルコソン / 糖化反応 / 耐糖能 / 酸化ストレス / 活性酸素種 / 高血糖 / インスリン抵抗性 / 終末糖化産物 |
研究開始時の研究の概要 |
高血糖動物であるニワトリは、正常なヒトと比較して2-3倍高い血糖値を示す。グルコースはタンパク質と非酵素的に結合し、最終的に終末糖化産物(AGEs)を形成する(糖化反応)。糖化反応の中間代謝産物であるジカルボニル化合物は、インスリン抵抗性の惹起、酸化ストレスの亢進および血圧の上昇を引き起こし、これらはニワトリの生産性を低下させる恐れがある。しかしながら、ニワトリにおいてはジカルボニル化合物に関する基礎的知見が不足している。本研究では、ニワトリにおけるジカルボニル化合物の基礎的知見を集め、その生理的意義を明らかにすることで、ニワトリの生産性向上を目指す新規のアプローチを提示することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、ニワトリにおけるジカルボニル化合物の生体内濃度と生理機能を明らかにすることを目的とした。その成果として、週齢毎のニワトリ生体内ジカルボニル化合物濃度を定量することに成功した。また、ジカルボニル化合物がニワトリの血糖値および耐糖能に影響を与える可能性を見出した。加えて、酸化ストレスに関する反応性は、哺乳類の報告と異なることを明らかにした。今後は、ジカルボニル化合物とニワトリの生産性の関係を詳細に検討することが必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、家畜の生産性を向上させるには育種改良や飼養条件の改善を試みていたが、これらは既に相当の成果が得られているため、現在これらの手法で劇的に飼料効率を改善することは難しいと思われる。本研究では、ニワトリが高血糖動物であるがゆえに生体内で多量に賛成されているであろうジカルボニル化合物に着目した。生体内濃度を把握することと、ジカルボニル化合物の生理機能の一端を明らかにすることで、家禽の生産性向上に対する新しい方策を見出すことを目指した。本研究はその端緒を開き、ニワトリにおけるジカルボニル化合物の研究に必要な基礎的知見を提供する。
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