研究課題/領域番号 |
21K14982
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
日尾野 隆大 北海道大学, One Healthリサーチセンター, 講師 (00775819)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / SARS-CoV-2 / 糖タンパク質 / レクチンアレイ / 糖鎖構造解析 / ウイルス糖タンパク質 / グライコフォーム / 糖鎖 / インフルエンサウイルス / レクチンマイクロアレイ / αGal / 宿主間伝播 |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルスはしばしばその最外殻を、宿主細胞が合成した糖鎖によって覆われている。糖鎖合成のマシナリには動物種差があるため、ウイルスに付加する糖鎖もまた、異種の宿主動物にとっては免疫原性を有することがある。ウイルスの異種宿主間伝播においては、 ウイルスと宿主が「ウイルスに付加する糖鎖」と「糖鎖に対する自然抗体」を介して相互作用し得るが、この詳細は不明でる。本研究では、実際の感染個体の中でウイルスに付加する糖鎖の構造解析に挑む。また宿主の抗糖鎖自然抗体を介したウイルス-宿主相互作用を解析することで、ウイルスの異種宿主間伝播機構における糖鎖の役割について、全く新しい理論の提唱を目指す。
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研究成果の概要 |
ウイルスに付加する糖鎖の生物学的な機能を探索するために、ウイルス感染動物から採取した臓器乳剤を用い、ウイルス糖タンパク質上の糖鎖構造を解析できるか試みた。2段階の免疫沈降を実施することによって、ウイルス糖タンパク質を選択的かつ高精度に抽出することに成功したが、得られたシグナルは極めて微弱であり糖鎖に関する情報を得ることはできなかった。ウイルス糖タンパク質上の糖鎖構造を制御する機構として、タンパク質の産生量と折りたたみ効率が関与することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実際の感染個体で増殖したウイルスについて、培養細胞等で再増殖することなく、直接付加している糖鎖の構造を解析する手法を確立するには至らなかったものの、宿主由来のタンパク質をできる限り排除する必要があるなど課題が特定された。ウイルス糖タンパク質上の糖鎖構造を制御する機構については、本技術を応用展開していくことで、バイオ医薬品の翻訳後修飾の制御技術へと発展していく可能性があると考えている。
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