研究課題/領域番号 |
21K15015
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
今井 大達 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00866668)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 翻訳 / リボソーム / RNA / リボソームストーク / 近位依存ビオチン標識法 |
研究開始時の研究の概要 |
リボソームは「ストーク」と呼ばれる柔軟な機能ドメインを用いて、多種多様な翻訳因子と一過的な相互作用を繰り返しながら正確にタンパク質を合成する。本研究では、リボソームのストーク周囲に形成される翻訳因子プールの細胞内における構成因子を網羅的に探索する。またストークと結合する翻訳因子とストークの結合動態を明らかにする。これにより、混雑した細胞内において効率よく翻訳が制御される分子基盤を、ストークが形成する「翻訳の反応場」の観点から明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、遺伝情報の翻訳が効率よく進行するための反応場を形成するリボソームタンパク質複合体P0、P1、P2複合体(Pストーク)に焦点をあて、Pストークの新規結合タンパク質の探索と、翻訳全般におけるPストークの機能解明を目的とした。近位依存性ビオチン標識法を用いることで、これまで知られていたEF1AやEF2などの翻訳伸長因子だけでなく、翻訳開始因子やアミノアシルtRNA合成酵素、RNA結合タンパク質、リボソーム不活化タンパク質、そして機能未知タンパク質がPストーク近傍に局在することを見出し、Pストークが翻訳全般で担う多様な役割を解明するための情報基盤として重要な知見となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝情報の翻訳は最も基本的な細胞内プロセスの一つであり、その反応には多種多様な分子が関わる。本研究では、翻訳に必須である分子装置Pストークのはたらきを理解するための情報的基盤を構築した。本研究を足がかりとした「翻訳が滞りなく進行するための分子基盤」の解明により、(1)細胞システムの成り立ちの理解と、(2)翻訳の破綻が原因で生じる疾患の原因究明や治療法の確立において重要な知見が得られるようになると期待される。
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